〜48〜異線人+複合スキル=強い

「う゛ぇえ゛え〜ん゛!!! お゛兄さん゛だ!!」



男の子が泣いてる。

泣かせたわけではない、多分。


神架図書館アカシック・ライブラリーで探したらこの子が出た。

マッチ率98.5を記録。

最高率らしい。


すげぇ、のか?(分からん)

なんか俺を尊敬していた、って言うのは聞いた。

最後に助けたのがこの籠山 陽炎 だ。

この後助ける事をし続けてここに辿り着けたらしい。


「なんか光司くんって泣かせるの得意なんっスか? 再会で泣いてる人しか見たことないっスよww」

「そういう能力とかないです、あったら俺がい死にます。恥ずかしいです」

「う゛ぇえ゛え゛〜ん゛!! い゛ぎでる〜!!」


なぜだろうこのフレーズも2度目な気がする。

まぁ落ち着かせるのに30分ほど。




======


「いろいろすみません、命の恩人に見苦しいところを……」

「大丈夫だよ、で! ここにいるには訳がある。異世界って知ってる?」


コレで知らないって言えば説明が長くなってしまう。

「知ってますよ! すごいですよね、漫画家さん達が面白いのを世に送り出していて」

「語れる系なんか……まぁその異世界に行ってみない? というお誘いなんだけど、どう?」

「行きます!!」


即答!

これも見覚えMAXだ。

まぁここから説明や。


「俺は神様になった、でも定期的に勇者などの異線人を送らないとなんだって。ここまではOK?」

「大丈夫です」

よし、つかみは順調!

このままのペースで……。


「で、その異線人を頼みたいの。スキルとかもできる範囲ならあげれる。物が欲しいんだったら作ってもらおう」


どうだ?


「じゃあ、鑑定みたいなスキルとか、アイテムボックスみたいなのもいい、どうしよう? 光司さんオススメは??」


そうポセさんの方を向いて話す。

おいおい、間違えんなよ。

悲しいじゃん。



「それはっスね、この複合スキルっス! スキルを複合したのを渡せるんでコレがいいっス!」

しかもポセさん話すんかい、そっち違う。

「光司はこっち、それポセさん」


「あ、そうか。すみません、つい熱くなってしまって」

「わかってくれて嬉しい、ほんとよかった。うん」



で、複合スキルってなんだ?

聞いたことがあるようなないような……。


『複合スキルはスキルを組み合わせて新しくスキルを作ることが出来る施設です。神鉏工房シロガネと併設しているので行って見てください、マスター』


「うおッ!」

なんだ?!

脳内にアリスの声が!

響いた、脳内に語りかけてるというか……。

ハイテクやなぁ、アリスは。


「じゃあ、行くか」

「はい、ポセさん!」

「ポセさんはこっちっスよ、わかってくださいっスよ〜」


間違えたのはもういい。

ポセさんが腹が黒すぎる。


こわ、恐怖でしかない。





怒らせないでおこう、うん。

そう誓った光司であった。(ガンバ)


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