〜44〜ポセさんを御する。 編集済

先週くらいに嶺の配信を知った俺です。

部屋でGodtubeで、ゆったりと動画を視聴してます。


アリスに教えてもらった嶺の配信も見てみようかなと思い、ここ最近はアーカイブを漁ってました。

はい、とても面白かったです。


人気だっていうのはアリスから聞いたけどここまでとは思ってもなかった。

凄いなぁ……。


俺から独り立ちして家を出てかとか言うのかな?

そう考えてみると少し寂しくなってしまうな……。


アーカイブ見るだけだと少し臨場感が足りないかもと思い、配信を実際に見たくなってきました。


誰に聞くか、アリス一択。

いつやるか、アリスに聞けば分かるはず。


まぁ、聞いてみるか。

そう思いアリスがいるであろうリビングへと向かう俺。


「ねぇねぇ、何してるの?」

「うぉぅ!?!」

急に話しかけられたから変な声が出てしまった。

後ろを見るとちょうど部屋を出た嶺がいた。


「えーっと、嶺の配信いつかアリスに聞こうかなーって……」

「今日の8時だよ! ぜひ見に来て!! 私、光司くんが来るの楽しみにしてたんだよ!! 絶対見に来て! 絶対だよ!!」


「お、おう。絶対見にいくわ」

凄い剣幕で話し始めた嶺は光司に段々と近づき始める。

嶺が密着し始め、段々とふにっとした柔らかい感触が俺に押し当てられる。


「…………ッ!!!」

俺はこのまま進むと少し理性が保てる気がしない。



この状況で二人は段々と上がってくるアリスの姿には気づけなかった。

「あのー、どうしたんですか。マスター……?」



「「…………」」

少しの間が開いたのち嶺と俺は少し恥ずかしさが湧き上がって来てしまう。

すぐに嶺は何事もなかったように離れるが、アリスは見てしまったためなんとも言えない重たい空気が流れる。

横目に例を見るが耳が赤くなってきたのが分かる。


これ以上この状況で居続けるのは無理だった。




「ま、またね!」

「お、おう!」

「あの、まだ話が…………」

早くこの場を逃れたいのは両方共同じ事だった。

嶺が話を切り出して二人ともすぐに自分の部屋に流れるように入っていく。


アリスを構ってられる暇はない。





部屋に入るや否や今さっき起きたことが頭の中を駆け巡り、恥ずかしすぎて二人ともベットにうずくまってしまう。


「(なんて事言ったんだ、私!! 来てくれるのは嬉しいけど……///)」

「(なんて微妙な反応したんだ、俺!! 男としてしっかりしないと……! でも、めっちゃ恥ずかった///)」

足をバタバタさせて落ち着く光司、息を落ち着かせて丸まる嶺。

嬉しさはどちらも同じだが、嶺があれほど喜んでいる姿は少し刺激が強かったのかもしれない。


だが、とてもあの状況は恥ずかしかったが時間は聞くことができた。

そんなにも夜が早く来て欲しいと思ったことはなかった……。



今日は楽しみだと思った二人だった。




======



【神A:うぽつ】

【神B:うぽつ】

【神C:うぽつ】

【神D:うぽつ】

【ヤリスギ自覚中:うぽつ】

【アリスです! :うぽつ】

【ゼウスくん:うぽつ】

【ポセくん:うぽつ】

【光司:うぽつ】


配信待機画面が切り替わると直ぐにうぽつと流れ始める。

俺もこの恒例行儀は予習済みなのでしれっと混ざってみる。


「はい、こんにちは! 嶺です! 今日は、ダンジョンを増やす作業をしていきます! あっ! 光司くん! きてくれたんですね!!」


【神D:ちゃっかり光司さん居るww】

【神B:はやく結ばれろよww】

【アリスです!:頑張ってください、応援します! あと、尊いです】

【ポセくん:▶︎ 200pt:これで頑張ってっス! ついでにてぇてぇ見たいっス!】

【神C:今日もてぇてぇ……】

【神A:それな、兄弟……】


「そんな尊いって言われても何も出ませんよ。でも、お菓子くらいなら出て来るかも……?」

嶺なら本当にお菓子出そうだな……。今度聞いてみたいな。

少し聞きたいことが増えた俺、これからも楽しみだ。


【神B:お菓子ww】

【神D:お菓子出るの? プレミアがつくやんww】

【ゼウスくん:▶︎ 300pt:コレでください】

【ヤリスギ自覚中:何、ナンパしてんだゴラァ!!】

【神C:ヒィ!!】

【神A:ヒィ!!】

【神B:ヒィ!!】


「そんな怒らないであげてくださいね、『ヤリスギ自覚中』さん。名前の通りに自覚してくださいね?」


【ヤリスギ自覚中:はい……善処します。でも怒ってはいるからな!!】

【ゼウスくん:ヒィ!!】

【くろりゅう:これが『尻に敷く』。覚えておく】

【ママさん:くろりゅうくん、見ちゃダメよ】

【神B:はい!! ママ!!】


「まぁ始めますよー!」


神C 【こっちにもママが!】


「何言ってるんですか? 心に決めた人は一人しかいませんよ!!」

ん?! 心に決めた人?!

そんな人がいたのか?!

光司はカタカタとキーボードでコメントを打つ。


【光司:誰?】

【神D:例の本人登場ww嶺の本人好きな人登場かもなww】

【神G:ホンマやww】

【神B:上手いこと言うなww】

【ワロタ教:これこそワロタやww】

【神A:誰や、お前?】

【神D:新人には問題……嶺の好きなものは?】

【ワロタ教:シミュレーションゲームやろ! 簡単や!】

【神C:これから兄弟やな!!】

【光司:??? 俺は何をみてるんだ??】


「光司くん、コメントはおかしな人しかいないから……」




そんな雑談をしつつ作業を進める嶺、配信ではユニコーンとかはいなかった。

すげぇ、としか言いようがない。

とても配信は見てて楽しいものだった。




======


そして1時間ほどした頃。



【ポセくん:結局だれに告るんっスか?】

【神A:爆弾発言ww】

【神D:それ今聞く?ww】

【ママさん:今聞かないほうがいいんでは? あの子もいるし……】

【神B:あ……(察し)】



「え? あの、その……。わかってるのに言うのひどいよ、『ポセくん』さん、ね?(圧)」

なんか誰かが好きだと分かってるのに言うなんてってことは誰かが好きってこと?! (どした? ww)


【ポセくん:▶︎ 800pt:すいませんっス……これをお納めくださいっス】

【神D:ww】

【神A:ポセイドンを御する魔法ww】



すげぇな、嶺。

あのポセさんを御するなんて。

でも、好きな人は知りたいなぁ……。




そうやろ?(既視感……? 二回目くらいだったはず)


==========

読んでいただきありがとうございます。


面白ければ★★★、面白くなければ★。


♡もつけていただけると幸いです。

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