異世界創生はシミュレーションゲームに似ている~神様はアレでも異世界は創れますか?~

ミコトノリ812

神への1歩編

~1~初めての死は交通事故

神冥 光司しんみょう こうじは死んだ。

一応言うが光司ってのは俺の事。


あと死に方は交通事故なんだよ。

あの時助けた子どもは大丈夫なのだろうか。


しかも死んだ時の遺言が。

「新作のシュミレーションゲームやりたかった……な」

って言いながら死んだんだよ。


あぁ。

もうちょっといい遺言なかったのかな。悩む。


というかココってどこなの?

神々しいギリシャ神殿的な建物の中。

まずこんな時どうすればいい。


「まず第一村人がいるとこまで探せば良いと思う」

何処からともなく聴こえる。


『イケオジの声』

いい。耳心地が、いい。

バリトンボイスはいいよ~。


「バリトンボイスっていいよねじゃないのよ」

急にダンディーなヒゲを持ったオジがいる。


the・ギリシャ神話の神って人感じでいいかもしれない。

「お~い」

布を腰に巻き付けて、雷を持ってる。

「だってゼウスって言うギリシャ神話の神だもん」


あ。拗ねた。

「ゼウスさんていうんですね。コスプレですか?

「グサッ」

すごく似ていますね」

ん? なんかグサって音が聞こえたけど。


ゼウスさんを見ると心臓のあたりを抑えていた。

大丈夫かと聞くが「大丈夫だ問題ない」と言われた。

本当に大丈夫なのか?



「ゼウス兄さん、ヘラさんが呼んでるっスよ」

ゼウスさんの背後に陽キャっぽい人がいる。

どこから来たんだろう。


というか。

海の家とかでバイトしてそう。この場所でアロハシャツに短パンって合わなすぎる。

少し笑いそうなのを我慢する

「え、嘘だろポセ。ヘラが呼んでんのか? 本当か」

「本当の事しか言わないっスよ」


ゼウスさんが急に走り出した。

この陽キャはポセさんって言うんだな。

ゼウスさんはどこからともなくドアが現れ、入って行く。

すごく急いでいるようだ。

なんの事かわかんないけど頑張れって視線を向けておく。

うん。頑張って、とだけ。


「そう言えば光司さんっスよね」

ん?

なんでポセさんは俺の名前知っているんだ。

「そうですけど何か?」

少し間が空いてしまったが陽キャに答える事ができた。

陽キャは怖いからな。

うん。


「おめでとうございますっス! 異世界転生、または神になって世界を持つことができるようになったス。なんでかって言うとっスね……。確か3回命を救ったからと善意しか無いかららしいっスよ」


善意はあったとしても3回も命を救った?

「八歳の時のネコの命。十四歳の時の女の子」

「ちょっと待って。女の子なんて関わってないよ」

神埼 嶺かんざき れい。5月にイジメがきっかけで自殺を考えるが光司という人が話し相手になり、いじめから守る。自殺をしそうになったのを止めたとしても過言では無いっスよ」


ハヤクチ。

聞き取れたけど、ハヤクチ!

絶対、楽しんでる。

やっぱり陽キャって怖い。


あぁ。




もう嫌だ。陽キャって怖い。あぁ。


==========

読んでいただきありがとうございます。


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