Silver Collector Run ~永遠の二番手~
TOMOHIRO
Prologue
全国高等学校総合体育大会陸上競技大会。
日本の高校生の中で最も速く走り、最も高く跳べて、最も投げる事が出来る者を決める大会。
野球やサッカーなどのチーム競技とは違い、最も優れた【個】を決める祭典。
1位を獲った者は世界と戦える人物と注目される。
中でも陸上の花形である短距離走にはより一層注目が集まる事が多い。
そんな中、100m走の表彰台の上に立つ男。順位が最も高い位置を示すはずなのに、1の数字の上に立っている男は、苛立ちを抑えきれず、目を血走らせていた。
決勝後のインタビューでもそうだ。
男は叫んでいた。公共放送の場であることを忘れているかのように、烈火の如く。
「何故ここにお前がいないんだ!?
「え、え、
「お前がいない1着に意味があるわけないだろう! 戻って来い! 速水千奔ァ!」
彼の様子に、インタビューをしたレポーターも、彼の周囲も、チームメイトも、激情を見せる彼にあんぐりと口を開けていた。
誰もかれもが彼の怒った姿どころかイラついた所さえ見た事が無かった。
何故ここまでの怒りをと気になる者たちは、彼が口にした名前を調べ始める。
そして知る。彼が執着する人物、シルバーコレクターと呼ばれた少年の存在を。
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