テンプレから外れた「生意気なメスガキ」ですが多元宇宙規模の神様を敵に回しました
@HasumiChouji
先に言っとくけど、私は人をイラつかせるのが得意なんだ
(1)
森の中に一本道が出現していた。奴らの1人が放った、とんでもない威力の炎の矢のせいだ。
「ざぁ〜こ♥ ざぁ〜こ♥」
「あのさ……その
「でも、こんなに弱いのが、あたし達の
「ん?……ちょ……ちょっと待って……」
私に良く似た顔の……服装も口調も髪型も行動パターンも異様に
どうやら……3人とも私より「魔力量」は遥かに大きいらしいが……頭の方は……ちょっと何だ。でも、ようやく一番出来がマシなのが気付いたらしい。
「なんで、あんな雑魚に、先に来た3人は殺されちゃったんだろ?」
「その3人も雑魚……ぐえッ?」
間一髪で、奴らの1人の攻撃魔法を避けて、近くの木の上に退避してた私は、飛び降りて、奴らの1人に背後から組付き、両腕で裸絞、そして、両足で胴締め。
「い……生きてた?」
「あ〜、待って、物理系の攻撃魔法はマズいよッ‼」
どうやら奴らは魔力量は膨大だが、攻撃魔法の威力の調整は苦手のようだ。
熱や電撃や衝撃波などの魔法で、私を殺せたとしても……私が絞め殺してる途中の奴らの1人も巻き添えになって私の想定より若干早く死ぬ事になる。
「な……何で、誰も生きてる事に気付かなかったの?」
奴らより遥かに魔力量が低い事が幸いしたようだ。魔力や気配を検知する系の魔法・能力では、私の存在は気付かれにくいらしい。
「スリープっ‼……えッ?」
眠ったのは……私が絞め殺してる途中の奴だった。
奴らは、私を「あたし達の
それと関係が有るかは不明だが……どうやら、私は「気配」そのものが微弱な上に、その「気配のパターン」は奴らのそれと良く似ているらしい。
つまり、奴らが「気配で狙いを付ける」タイプの呪文で、私を攻撃しようとすると、仲間を誤射してしまう場合が有るようだ。
前回も、即死系らしい呪文を使った奴が仲間を誤射してくれた。
ドンっ‼
あとちょっとで死ぬのが確実な奴が仲間の呪文の誤爆で意識を失ない膝をつく。
「私を雑魚と呼んだが……お前達は阿呆の集団のようだな」
「な……」
「ふ……ふざけるんじゃないわよッ‼ あたし達より能力が低く設定されてる出来損ないの
「じゃあ、5つ数え終るまでに答えてみろ。強い力で胴体を締め付けられた人間は、どうなる? 1・2・3・4……」
「な……なに言って……えっ?」
「1人、頭がマシなのが居たようだな……。語彙が少ないせいか、肉体言語でしか答えられなかったようだが。正解は『死ぬ』だ」
そう捨て台詞を吐くと、私は出来立てホヤホヤの死体から離れて、一目散に走り出した。
すぐ近くの崖を目指して……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます