エンドロール。

@namori-ko

[エンドロール。」

 桜舞い散る、今日この頃。


 彼女はスカートをゆらゆら踊らせていた。

 太陽は美しい彼女に照れるように、頬を赤らめている。

 僕も負けじと、頬を赤らめた。

 瞳は彼女を見失わぬよう、懸命にピントを合わせる。

 彼女の長い黒髪は宙に舞い踊り、星座のように煌めいていた。

 気がつけば、僕は駆け出していた。

 踏切が大声で彼女に声をかけている。

 彼女を守らなければ、待ってくれ、間に合わない。

 電車が猛スピードで通り過ぎ、エンドロールが流れ出した。

 

 どうやら僕の恋物語はバットエンドらしい。




















 エンドクレジットが終わり、僕は彼女の手を握り、席を立った。


 


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