第12話 作戦会議①
放課後。
さっそく
昨日のように四つの机をくっつけ、
そして、
彼女は、唯花の膝の上に座らせられていた。
そんな
「……
「昼休みの
「まあ、
「……あの、
救難信号を送るが、見事にスルーされる
「
「ええ……」と
「グループメンバーのスタンスとしては、今のところ
だから俺が考えるに、
「それでここで話し合うのは、その『実際の行動』について。
この二つの側面に準じた、合理的な解決策を考えたい」
言い終わった途端、「はいっ!」と元気よく手を挙げたのは
「どうぞ」と許可を受けて、
「ユカは、両方の側面を考慮して動くのは難しいと思うのでー、まずは前者——『
休日バッタリ街中遭遇作戦……。
それでも話の腰を折らずに聞き手に回れるのは、
「具体的にどういうプランなの?」
「えっとー、まずは男子メンツが
「……かなりのパワープレーだね。男子と女子の間に内通者を用意しておいて、ようは
「そうだね、一旦保留にしておこう。一番最初に出た案だけあって、今後の作戦会議の参考資料になるかもしれないし。
だけど、『休日に遊びに連れ出す』だけだと、
「拘束力があるー……?」
いまいちピンときていない
「『拘束力』っていうのは、『逃げ出した際に彼にまとわりつく社会的リスク』とも言い換えられるわね。
具体的にいえば、『授業中』とか。『授業中』には、教師から与えられる内申点と、あとは同じ教室で座学を受けている複数の生徒からどうしても意識してしまう世間体がある。
教室から無断に出てしまえば、教師からは内申点がマイナスされ、クラスメイトからは不審な目で見られる。
人間は恥をかきたくない生き物だから、その二つの要素だけでも『室内から逃げ出さないようにする』には充分すぎる『拘束力』になる」
そうだね、と頷く
と、
「……来週の、校内マラソン大会とかって何か良い使い方できないかな」
「マラソン大会……」
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