皇太子妃として、必要ありませんね。では、もう、
@karen06
第1話
皇太子と結婚して、私、カノンは、皇太子妃となった。
政略結婚だったけど、皇太子を愛していた。
職務も二人でこなし、世間から見たら仲良しだった。
カノンは、いい関係を築いてきたと思っていた。
結婚式を終えた三ヶ月後、皇太子から、突然話があると言われ、彼の部屋に行くと、彼の隣に女の子がいた。
いやな予感しかしない。
そう。彼との距離が近かったから。
私の胸の鼓動がドキドキと速くうつ。
「プリンスというんだ。これからここに住むから、色々教えてやってほしい。」
「どうゆうことですか?」
「私の大事な人だよ。」
「それは、、、」
声が震える。
「そう、これからプリンスが私の隣に居てくれる。だから、カノンは、一緒に居なくていいよ。これからは、色々とプリンスに教えてくれ。」
「私は、、、皇太子妃ではないのですか?」
「皇太子妃だよ。世間的にはね。だって公爵の力が欲しかったから。
今まで我慢してきたんだよ。
プリンスは、可愛いだろ?カノンと違い、わがままを言わない。」
「わがまま?」
「君はすぐに職務をやれ。
皇太子としての自覚を。といつも言う。それは、君のわがままだよ。
私はそんなふうにはなりたくないんだよ。」
プリンスという女の子は、少し意地悪そうな笑顔で私をみていた。
私が皇太子の愛をもらいますと言っているように、、、、。
「そうですか。急な話なので、一人になって考えたいです。」
「あーそうだね。
今後は、みんなの前では笑顔でね。皇太子妃として、」
震える足を前に出し、、部屋を出た。
お父様と私は、仲が良いわけではない。
いつも家のため、国のためしか言わない人だった。
父は、皇太子に恋人がいたことを知っていただろうな。あの人が知らないわけがない。知っていて、わたしは皇太子に尽くせと、、、
公爵の力が欲しい皇太子。
国の力が欲しい公爵。
本当に政略結婚しかなかったのね。この結婚は、、、
わたしだけが、皇太子に恋をした。
こんなこと言われても嫌いになれない。
好きな気持ちが強い。バカよね。
さて、これからどうしようかしら?
なぜ私が一人惨めな生活をするのはどうなのかな、、、
まず、私は別邸に移ろう。
もう皇太子と必要以上に会いたくない。
好きだけど、皇太子は、私を嫌っている。会えば憎しみだけが残る。
いい思い出だけを残したい。
そう。今までのようにいい子でいる必要がないということね。
なら、私も好きにさせてもらうわ。
もう生きるつもりはないわ。
1週間後
皇太子がやってきた。
「それで返事は?」
「お受けしますわ。プリンス様を指導しますわ。ただし条件があります。」
「条件?」
「当然ですわ。なぜあなたの希望ばかり聞かないといけないの?
あなたの勝手で、私は、ただのお飾り皇太子妃になるのでしょう。
私にも権利はあるわ。」
「そうだな。で?」
「私は、別邸に住みます。あなた方は本邸で、愛を育んでください。私は邪魔しませんので、、、」
「ああ。それはいいよ。」
「プリンス様に教える事を教えたら、私は必要ないですね?」
「ああそうだな。」
「では、期限は、一年。
来年の今日、わたしは、#あなたのいる世界__・__#から居なくなりますね。」
「何を言ってるんだ?」
「皇太子にわたしは、必要ないし、プリンス様に色々教えたら、私は、どうするのですか?
まさかここにずっと飼い殺しにするつもりですか?
経費も必要ないでしょ?」
「ああそうだな。公爵に帰ればいい。」
「公爵に帰ってどうするのですか?」
「プリンスと違って公爵に愛されているだろう?
公爵という幸せなところで住んでいる。
プリンスは、親から虐待を受けて、可愛いそうなんだ。
だから、私が助けてあげないといけない。
公爵なら、次の相手を見つけてくれる。大丈夫だ。」
そう。プリンス様も虐待されていたのね。
わたしのことは一度も見てくれなかったということなのね。
「まぁ。いいですわ。
とりあえず、今日から別邸に移ります。世間的には、皇太子妃ですから、完璧に演じますね。
これから、公務以外であなたに会うことは、ありません。
プリンス様とお幸せに、、、」
「ああ。」
「では、失礼します。」
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