第115話 迎えゆく結末

最近教頭先生と数回メールでやり取りをしていたが、予想に反して意外と取材とかはこなかったらしい。疑問に思ったものの、取材が少ないのは良かった。



教頭先生いわく、黒瀬の父親の会社の問題は想像以上に大きかったらしくこれを機にいわゆるブラック企業を調査していくらしい。ブラック企業と言えど、一応は企業なので今までは強引に操作をしたりすることは出来なかったし、これからも同じなのだが…



今回の一件で、他のブラック企業が多少でも改善される事を祈って少し待ってから様々な会社に調査をしに行くとのことだ。



詳しい話を聞くことは出来なかったが、1つ確かなことが有る。それは黒瀬の父親はもう社会復帰をすることが出来ないくらいに批判されているということだ。



俺が追加で何かをするまでもなく、完膚なきまでに叩きのめされていた。大手の新聞や、マスコミ各社がこぞって批判し、いじめの件も明るみになり相当闇が深い人物としてネットニュースにも載っていた。



今どんな生活を送っているのかなんて俺には想像することも出来ないけど、今後今までのように振る舞うことが出来なくなったと確信を持って言える。



イジメの件についても片付いてきて、ようやく話がまとまってきた。



黒瀬は学校をやめたらしい。なんでも『自分がいると、周囲の関係ない人間まで面倒事に巻き込んでしまうから。』だそうだ。



正直こっちになにか話でもしに来るのかと思っていたが、予想に反してそんな事はなかった。ポストに手紙が入っているというわけでもなく、ただ俺の前から姿を消していった。



元はあいつが悪かったのだが、こうしてみると俺が被った損害よりもあいつが被った物の方が大きいように見えて、少しだけ罪悪感が湧いた。



俺の場合は、家族からの信頼を失って数カ月間学校に通うことが出来なくなったくらいだけど、俺には妹もおじいちゃんも居る。頼れる人がいる。



でも彼にはそんな人は居ない。黒瀬は社会的な地位を持つ父親を失った。確か黒瀬自身が昔に語っていたことだが、将来は社長になると言っていた気がする。



父親の会社をそのまま継ぐというわけではなさそうだが、父親の名が世に出回っている以上同性というだけでなにか言われてしまうかもしれない。



もし彼がその夢を諦めていなくて、夢を叶えるために頑張ったとしても一部の人達に潰されてしまいそうで不憫でならない。



だがこれもすべて彼が悪いのだ。俺だって苦しんできた。記憶が薄れつつある楽しい小学生時代も記憶にまだ新しい中学生時代も全てイジメで失ってきた。だからこれくらいの事をされても仕方がないのだ。



そして高校生になってもいじめられてきた。これ以上時間を失うわけにはいかない。



なにもかも悪いのは彼だ…彼がいくら父親からひどいことをされていたとは言え、我慢をして耐えればよかったのだ。自分の周囲の人に当たるという方法ではなく、他人に自分の実情を話し助けを求めるのが最適解だったのだ。



だが彼は見誤り、他人に自分の実情を話せなかった。辛くても本心を隠さなければいけなかった。それに俺を含め黒瀬だってまだ大人ではない。下手な行動をすることは出来ないのは心では理解している。













だけど…これで本当に終わりなのか?黒瀬にはまだ責任を取ってもらわないと、俺は納得がいかない。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

※リメイクverの作品を投稿しました‼

こちらのリンクから飛べるので是非見ていってくださいね‼

https://kakuyomu.jp/works/16817330668061640796



お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!


今日も見てくれてありがとうございます!!

小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)


当分は深夜に投稿することになると思います…


若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです


ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!


リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜



10~




新規小説です‼よかったら見ていってくださいね‼

https://kakuyomu.jp/works/16817330668848444155/episodes/16817330668861468769




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る