第6話 何事もとりあえずで選んでたらロクなことにはならないよね
・サキュバスチャンカワイソウヤッター!
「さてさて、ここから21層にはいるわけなんだけども……ここに3つの魔法陣があるじゃろ?どれに入りたいか視聴者にアンケートを取ります!自分が入りたいところを選んでね!」
『どこに入る?
・赤い魔法陣
・青い魔法陣
・緑の魔法陣』
さってと、アンケートの結果が出るまでは大体5分くらいを目安にするとして、とりあえずそれまで時間つぶし……質問でも募集するか。
「アンケートと同時に質問フォームへのお便りも待ってまーす!真実の
・さっきサキュバスちゃんを犠牲にしたとは思えない手際の良さにおもわず涙が出てくる
・さっそく送りました!
「おっ来た来た!え~どれどれ、
『どうしてそんなにエロトラップダンジョンの知識が多いんですか?』
お~、ほめてくれてどうもどうも、俺の知識はね、大体索敵魔法でちまちま抜き取った情報と、あとはサキュバスちゃんが喘ぎ声と一緒に出してくれた情報ですね!」
・これ以上サキュバスちゃんの尊厳を踏みにじらないであげて・・・
・予想の斜め下の回答が返ってきて笑っちゃった
・内部からの情報かぁ・・・
「えー、お次に参りましょう。
『私の尻尾を引きちぎって調理して食べてください♡』
キモいですね~」
・バッサリで草
・希少なド辛辣白雪ちゃんだ!やったー!
・録音した
「うんうん、コメントもキモいですね~」
・うっひょー!!
・最高の視聴者サービスや
・何かに目覚めそう・・・
流石はよく訓練された視聴者……あれ、95%以上はみずなとコラボしてからの新規のはずでは?……天然ものこわ……。
「コホン、続いての質問行きましょうか。つづいては~
『さっきサキュバスの角を回収していましたが、何に使うのでしょうか?知り合いがたまに袋にまとめてどこかに売りに行くのですが、使い道を聞いても教えてくれなくて気になっています』
えーっと、サキュバスの角は魔力でできた快楽物質の塊なんだけど、それをすりつぶして粉末にして吸う……みたいな……」
・はい薬物取締法違反
・もしもしポリスメンを幼女相手に使う日が来るとは思わなんだ
「大丈夫大丈夫!違法性も依存性もないし、調味料にちょっとだけ混ぜられたりとかでみんな口にしたことはあるはずだから!俺も最近は直接吸うのはやってないし……あ」
いやいや、合法だ。それに万が一依存性があったとしてもこの体になった時にキッパリやめたから後遺症は無いはず……!!
・そのあはだめなあなんよ
・語るに落ちるとはまさにこのことよ
・前は直接吸ってたってことですよね?
・あーあ、これは全裸土下座で謝罪配信ルートかな
「お前らこれほんとに合法だからな!燃やす前に一回詳しく調べてからにしろよ!はい次!最後の質問!」
・逃げた
・これ燃やしたら燃やしたで事前調査しろって言ったよなカウンター飛んでくるのえぐい
・しらゆき は にげだした!
「『さきほどの回避ギミックの解説で人類の半分は穴があるといっていましたが、男のケツではだめなのでしょうか?男性ETD配信者がいないことからも何となくダメなんだろうな~とは思っていたのですが、詳しい理由が知りたいです』
はい、これに関してはね、お前のケツ穴はちんぽこ挿れるための穴なんか、っていうことですね。あくまであれは鍵であって、形の合わない別の鍵穴に挿したところで何の効果も発揮いたしませんと、そういうことでございます。なんならこわれるかもしれないのでね、ケツならケツ、口なら口、鼻なら鼻、尿道なら尿道と鍵の形に適した穴を使いましょう」
・ちょっとためになったし燃やさんといたるわ
・この情報を鍵穴ちゃ・・・じゃなかった、サキュバスちゃんから聞き出してるって考えると笑えるな
・ん?てことは男でもエロトラップダンジョンクリアできるんか?サキュバスちゃんを捕獲できるなら・・・無理か
4つはまだわかるけど鼻・・・?
「私も何回かね、配信外でサキュバスちゃんの別の穴に入れて遊んだりもしたんですけど、今回は年齢制限無しの配信なので割愛させていただきました!その他にもサキュバスちゃんが鍵の5個ある扉とか鼻以外の4個ある扉を開けてくれているアーカイブも探したらあると思いますのでね、ご興味ある方は探していただけたらと思います」
・1年前くらいに1回それで収益ストップされたもんね・・・
・白雪ちゃん鬼畜すぎて草
・しれっと再生数稼ぎしてやがる
・有識者〜!有識者〜!!
そろそろアンケートもいい感じだろうし……12,000票超えてるじゃん!バズの力ってすげ〜。
「さてさて!そろそろアンケートもいい感じに集まって参りました!結果は~〜〜〜〜〜どん!赤、4703票!青、3619票!緑、3982票!」
・おー赤か
・割と差ついたわね
「というわけでね!結果が出ましたが……赤魔法陣の先につながってるのはみっちり触手が敷き詰められた密閉空間となっております!4703名の方、残念ながら攻略失敗!ざ~こざ~こ」
・は?
・どういうこと?
・何が起きたのかはわからないけどメスガキ白雪ちゃんがエロいことだけは分かった
「続いて青を選んだ皆様!迷宮の入り口にあったゴブリンの巣穴に強制転送でございます!まぁ……抜け出せたら、また頑張ってここまで来てください笑」
・ようやく理解が追い付いてきた
・わざわざ笑まで口に出して言うの煽りに全力出しすぎだろ
・全部わかってた上で時間使って煽りに来てたのか・・・
「最後に緑色を選んだあなた!不正解です!依存性のある薬物を投与されて機械で快楽実験コースですね!お疲れさまでした!正解はありませんでしたが、強いて言うならどれも選ばなかった人が正解です!」
・は?
・全部はずれってこと?
・キレそう
「……まぁ今回の問題は俺も少し性格が悪かった気はするんだよな、すまんかったな視聴者」
視聴者に謝罪をしつつ部屋の中から引き返し、扉の付近からでは死角になっていた、上から降りてきた階段のあたりを視界と画角に収める。
「今回皆さんに伝えたかったことは、目先の選択肢に惑わされないことの大切さですね。エロトラップダンジョンに限らず、ダンジョンの攻略をやっていく以上わかりやすい答えで本当の正解が隠されてしまっていることもあります。数が多いわけではありませんが、逆に気づけなかった人は今回の配信でそのことに気づいていただければ幸いです」
・黒い魔法陣か・・・
・ただ煽りたかっただけだと思ってたけど印象に残りやすいように解説してくれてたのか・・・
・こんなこともあるだろう読みで無投票ワイ、思わずガッツポーズ
「じゃ、今度こそ21階層に行くぞ~」
・おー!
・え
・白雪ちゃん何で黒い魔法陣通り過ぎたの・・・?
・そっちは階段のはずじゃ・・・
「はぁ~~~~~~…………ばぁ~~~か♡3秒前のことも覚えられない鳥以下頭♡与えられた正解に必死に飛びつくムシケラ以下のクズ♡二重ブラフにす~ぐ引っかかっちゃう賢いフリしただけのお人形♡スケルトンの方がまだ脳みそ詰まってるんじゃないのぉ~~~?????♡」
・まじかよ
・さすがにこれは騙されるって・・・
・放送禁止用語にギリギリ引っかからない全力の罵倒助かる
「さて、ロールプレイはここまでとして。これは割と真面目な話なんだがダンジョンから与えられた選択肢はこれ以上ないって限界まで疑い終わるか絶対に正しい確信がない限り選ばない方がいいぞ、だいぶ説教臭いけどな」
・このスンッて感じの切り替えほんと好き
・師匠って呼んでもいいですか?
・ダンジョンの初心者用講習よりよっぽどためになったわ
・さすが年単位でETD潜って処女を貫き通してるだけのことはある
「さって、と……」
19層と20層をつなぐ階段を登り切ると、視界には先程のとは対極の真っ白い魔法陣が映り込んだ。
・おー白い魔法陣!・・・でもさすがに学習したぞ
・まだなんかあるのか・・・?
・配信見てるだけなのに疲れてきちゃった・・・
「うんうん、しっかりと学習しているようで何より……って、これ一応普通の娯楽枠配信なんだよな、今更ながらにいらんことしたような気もするが……今更だし別にいいか!そんじゃあ今度こそ21層行くぞ~!!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます