エトワール・ブラン~転生した俺の前に現れたのは前世の元カノでした!?~
鳴瀬憂
序 ノエル・エテルネル、思い出す。
もし仮に「前世」などというものがあるのだとしたら、私ことノエル・エテルネルのそれはおそらく人間嫌いの偏屈爺さんかなにかだったんだろうと考えていた。
ひたすら勉学に励み周囲から疎まれ、あげく左遷され、田舎の小役人として生涯を終えたあとは山に篭って思索の日々を過ごす――まぁそんなところが妥当か。退屈でつまらない、そして孤独に生きて孤独に死んだ。面白みのない自分にはお似合いの人生だったんだろうなどと漠然と空想していたわけである。
あの日までは。
もっと仔細にいうとするならば、彼女と、異世界から招かれた聖女【
軍服のような濃紺の上着に、貴婦人にはあるまじき、くるぶしどころか膝まで見えそうな、はしたない丈のプリーツスカート。見慣れない衣服であるはずなのにこれが「ブレザー」であり、彼女が着用しているのは「高等学校の制服」だということを私は瞬時に理解していた。
そして同時に……私の、いや「俺」の前世のことを、思い出したのだった。
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