何のチートスキルも与えられずに異世界を生き延びる方法(古代ローマ)
俺の名前は渡辺正太郎。何のチートスキルも持ち合わせずに異世界に転移してしまった。言葉はもちろんできないし、金なし、家なし、頼れる知人も何にもなしである。
だがしかし、俺は持ち前のバイタリティと工夫で何とか生き延びることに成功したのだ!
今回は特別に、俺が使った方法を紹介しよう。
①物乞い
定石だが、施しを受けるにもテクニックがある。
★ポイント
南の方にある街道は上り坂になっているので、通行する車がスピードを緩める。そのタイミングを狙って通行人にパンやお金を恵んでもらおう! ボロを身にまとい、すすり泣きながら難破船の絵を見せつけたりすると効果的だ。
②公衆トイレで芸を披露する
稀にだが食事を恵んでもらえる。
③尿瓶
この世界は文明があまり進んでおらず、ほとんどの家にはトイレがない。そんなわけで、みんなで酒盛りをしているときに、催した家の主人や客に陶製の尿瓶を差し出す役割の奴隷というのが存在した。
汚いのに加え屈辱的だが、奴隷として雇ってもらえるだけマシである。
④サイコロ賭博
なんと奴隷でもサイコロ賭博をしていい(!)ので、たまにこれで儲けていた。
⑤お祭りの饗宴に紛れる
年に一度だけ、一週間ほど農耕の神のお祭りが行われるのだが、この日だけは奴隷がワインをしこたま飲んでも怒られない(そもそも奴隷と市民は着ている服装がほとんど同じなので見た目だけでは判別できない)
⑥剣闘士になって貴婦人と駆け落ちする
成功率が低すぎるのであまりオススメしないが、闘技場で人気者の剣闘士になるとどこぞの貴婦人に見初めてもらえる場合がある。
え? お前はやらないのかって? そもそも俺みたいなひ弱な奴が闘技場で戦えるわけないだろ?
出典:古代ローマ生活事典 カール=ヴィルヘルム・ヴェーバー
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