生体解剖

 ある日、夜中にコンビニでアイスを買って家に帰る途中、一人の日本人の男がUFOに連れ去られた。

 その目的は一つ。


「えー、それでは今から解剖の授業を行おうと思います。今回使うのは地球人です」

「センセー、こいつが手に持ってるみたいなやつはどうするんですか?」

「それは地球人の食べ物なんで、別に捨てちゃっていいです」

「なんでわざわざ胃腸にダメージを与えるようなものを食べるんだ?」

「これ青く着色されてるけど、なんか意味あるの? 味や栄養価が変わるわけでもないのに」

「にしても、不合理な身体構造してるよな。こんなに気管と食道が近くちゃ、喉にモノが詰まって死んだりする危険はないのか?」

「なんかこいつら喋るらしいじゃん」

「マジで? テレパシー使えないの? ダサ」

「先生! どうして地球人の性器は体の外についているんですか? これじゃここを攻撃されたらひとたまりもないじゃないですか?」

「地球に住む多くの生命体はオスとメスの性別があり、こういうのはオスの個体だけです」

「へえ、よわっちいの」ビヨーン

「はい、そこ! 変なとこいじらない! 念のためにもう一度言っておくけど、実験終了後はので、あんまり実験体を雑に扱わないように」

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