彫師スキルで刻印魔術無双

肉ソバ肉ダブル

第一章

第1話 始まりは胸の谷間

「なんでこうなるんだ、、、」


画材の買い出しに行くだけだからとラフな格好、今時見ないであろう学校で使うようなトイレサンダル。からの、これまた今時見ないであろう[チンピラ達]。

に、絡まれてるショートカットのお姉さん。

嫌な予感しかしない。



が、正義感だけはあるつもりだ。それなりに。



「やめましょうよ、彼女も嫌がってますし、、、」

「あ゛ぁ??」

ドゴッ、という衝撃と目の前の画像が横にながれる。

左の目から頬にかけて嫌な感触と熱湯をかけられたような痛み。

キャーっという悲鳴と共に走り出し、逃げていくお姉さん。。。

(あ、逃げるのね。。)

でもチンピラ様はまだまだ収まらない様子。

うん、僕も逃げよう。


脱兎の如く走り出すけど左目は開かない。

「はぁ、ハァハァっ、、」


細い路地に差し掛かり、左側からまたしても衝撃が、、、。

キキィー!!  ドンッ!!


トラックだなぁ、跳ねられたなぁ。。。


そうか、左目、見えてなかったなぁ。


誰かの駆け寄る足音。

「キミ!大丈夫!ねぇ!、、ぇ、、なない、、」

ああ、さっきのお姉さんだ。

谷間見えてるよ、あ、タトゥー入ってる。

肌綺麗だなぁ。いやいや胸当たってますよ。

あー死んでもいいなぁ、、、



目を開けた。

妙に明るくて眩しいなぁ。

アレ、左目も見えてる。

アレ?オッパイは?

お姉さんは?


『どうじゃ、本当に死んでみて?』


ん?アレ?

お姉さん金髪だっけ?いや髪も長いし。


『どうじゃと聞いておる。』


「あー、あ?えっ?死、、死んでみて?!

えーと、あー、身体軽いっスね。」

普通、ここはどこですか?とか死んだんですか?とか口にするべきなんだろうけど、なんかすぐに理解できてた。

「死んだんすね、僕。」

落ちついてる僕に金髪お姉さんは答える。

『一回な。』

んー、一回ね、ん?

「一回?」

『まあ、善行の後の死だからのぅ』

『生き返らせてやらん事もない』

「本当ですか?!」

『しかしあの世界には戻れんぞ』


その後にいろんな説明を受けた。

まずこのお姉さんは『神』らしい。

そして違う世界に『転生』というか『転移』してくれるらしい。

記憶はそのまま受け継がれる。

そして『天賦』というスキル的なものを授かれるらしい。


あとはその世界のお金と言語力を少し。


『では、行くぞ。 天賦を授ける。』


『神お姉さん』が手をかざす。

額のあたりがほんのりと暖かくなり金色の光が包んだ。


頭の中に声が響く。


[天賦「彫師」を授かりました。]

[「刻印魔術Lv.1」「刻印理解度Lv.1」「ヴァンツァール語」「2千万ガル」を手に入れました]






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