第4話 主様(ぬしさま)の名前
次の月の新月の翌日の夜に、
と言っても、その日はワタシには馴染みの
店の旦那様が、この間の
ワタシは、正直疲れていた。
今日の
ワタシの事は、奴隷以下とでも思っているらしい。
少しでも、ワタシが気持ちの良くない顔をしたり、嫌そうな顔をするだけで暴力をふるってくる。今日も三発殴られた。
それでも、アルテアの商人ギルドの監査官だ……上客であることには変わりはない。
一夜に二人も相手にするのは、とてもしんどいけど、この間の
ミステリアスな感じのとても美しい
ワタシは、急ぎ
「オリヴィエ・ダナで御座います。
「オリヴィエ?」
「はい、オーリと呼んで下されば嬉しいです」
なんと
何がそんなに可笑しいのだろう……?
「
ワタシがそう言うと、
「でも僕の名前は、知ってますよね?」
「最後のカルしか読めませんでしたよ、肝心の署名が」
「朝、喉が乾いて水を頂いたせいですか……では、あなたは僕を知らないと言うのですね?」
この前より、幾分元気な
ワタシは首を縦に振る。
こんな綺麗な美男子は、外で会っても忘れないと思う。
そう
「では、読めたところで僕の名前は、カウル・サントスでお願いします」
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