まものつかいの王女

Kohr.435円

第1話 不思議な物体

その昔昔、フェリクス島に凶暴な殺し屋がいた。ペリュトンという幻の魔物だ。その魔物は、人を殺す魔物。一見、鹿のような姿をしていて、害が無さそうに見えるが、人を殺すことで命を増やし、影を持続させた。ペリュトンには影がない、人を殺すことで、影を無くさないようにしたのだ。


ところが、ある日強力な魔道士によってそのペリュトンは力を封じ、ある物に姿を変えられてしまった。

ペリュトンという名は幻となり、その姿をみることは無くなった。

現在、別物にされたペリュトンは魔道士を探してこの世をさ迷っている──────



L799年、夏。ハイランドジア大陸のフェルディナン大国。この国は偉大なるルイ・フェルディナン大魔法使いの名前が取られていることで知られる。この国は幾度か発展してきた。ルイが死ぬ間際、この国の平和を願い魔法を掛けたのだ。古い魔法で誰にも破られることは無い。これは結界で、魔物を寄せ付けない魔法となっている。

少女はこの国のリュンクスという街を歩いていた。



ベアニー:あーあ、なにか面白いことないかな? メーロー?


メーロー:んー そうだねー


このメーローという生き物は「ツキノグマ」というクマだが、羽が生えていて飛ぶことができる。大きさはプードルほどの大きさだ。

額に三日月の形が入っている。ベアニーはこのクマと旅をしていた。


メーロー:かき氷たべたい


と、2人はなにかをみつけて一斉に話す。


メーロー:食べ物屋がある!


ベアニー:パチスロがある!


メーロー:え?


ベアニー:なに? まずパチスロやって、買って、気分を上げてからにしよ?


そこにベアニーはお腹が鳴る。


ベアニー:とりあえずなにかたべるか


メーロー:そうだね


と、2人は食べ物屋に入った。

そのころ、フェルディナン大国の騎士団長室ではお昼の時間で、堅パンを食べていた。


隊員1:チェファ隊長殿! 堅パンが届きました!


チェファ:うむ、そこに置いてくれ


隊員1:畏まりました、こちらのテーブルに置きます


チェファ:済まない


隊員が出ると、さっそくチェファ隊長は書類仕事を一旦止めてほうれん草味の堅パンをたべた。

1枚、2枚、3枚目を食べようとすると、1枚の堅パンは「痛えな!」と言う。それにびっくりして隊長は堅パンから手を離した。そして、その堅パンは人間のように開いていた窓から出ていった。


チェファ:な、なんだ? いまのは?


チェファ隊長は目を疑っていた。


食べ物屋「プルースト」では、ベアニーとメーローは食べ物を食べていた。


すると、外から悲鳴が聴こえる。ちなみにメーローはメロン味のかき氷を食べている。


ベアニー:ん?


ベアニーは外へでた。すると、刃物をもったデブで汚そうな変な肉団子みたいなでかい男が1人の女性の首にあてて、脅している。


くそデブ1:ぐへ、おい! 金出せ! この女殺すぞ!?


ベアニー:なんて嫌なやつなの!? メーローおいでっ!


と、呼ぶのだがまったく来なかった。振り返るとメーローはかき氷を食べすぎてお腹ぽっこりしていて、寝ていた。


ベアニー:このクソクマが!?


と、怒りつつどうするか考える。するとそこになにか緑色の物体が素早く飛んでくる。しかも話している。「てめえ! どけえ! くそが!」なんて言いながら、その緑色の物体はデブ男を勢いよく倒した。おそらく頭突きのような技だ。


そして、その物体はベアニーの目の前に止まる。


ベアニー:え!? なんなの?


デブ男は倒れて、女性は恐れながらもその場から去っていった。


???:なんだお前? へんな頭してんな?


ベアニー:なに!?


ベアニーの髪型は水色のツインテールで、ロリっぽい。


ベアニー:は!? なによ貴様! 堅パンごときが!?


ホウレン:なんだと? おれは堅パンじゃない、ホウレンだ! ホウレン・ミントフィールドって名前がある!


ベアニー:あっそ!


そこに騎士団がやって来る。おそらく倒れている男を拘束しに来たのだろう。


ホウレン:やべえ! おい、逃げるぞ!


ベアニー:あっ! 待ってよ!


と、ベアニーはメーローの手をひいてホウレンの後を追った。


この緑色の物体は一体何者なのだろうか。ベアニーが街で出会った不思議な話である。


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