アルビノの生物兵器、ディズニーへ行く

まめでんきゅう–ねこ

第1話 物騒すぎる鳥が夢と魔法の国へ行く

ここは物騒空間ぶっそうくうかん

タイル張りの異空間で、アルビノの生物兵器の根城だ。


この空間は、浅草にある空き家から直接繋がっているのだが、今回はどうでも良い設定です。




その空間の会議室で、エリザベスたちが会議していた。

この部屋は、なぜかタイルではなく、木と畳と襖でできているが、理由は知らん。





「ディズニー行きてぇよ!!」

↑エリザベス


「お、落ちついてくださいよ…今チケット取ってるんですから」

↑すし


「早く取れェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!」


会議というより、ただエリザベスが怒鳴り散らかしているだけである。


彼は癇癪持ちで、さらにヤバいくらい強いので、誰も反論できないのだ。


すしはスマホで、急いでチケットを購入した。

少しエリザベスが落ちつく。


現実くんが少し疑問に思いながら尋ねた。


「ねぇ、な、なんでディズニーに行きたい、の?」


「え……いや、なんとなく」

「は?」


「なんとなく行きたい時だってあるだろ!

俺は今そーゆう時期だ!!」

「あ、そ」


「(なんで外出なんかしなきゃならんの……だるッ)」

↑田中


すし は時計を見て、会議室にいるメンバーに向かって叫んだ。


「皆さん、明日の朝6時に起きてくださいね。じゃないと、ディズニーランドの開園に間に合わないですから。

絶対にですよ⁉︎…明日の準備は今日中にしてくださいね⁉︎⁉︎

では皆さん、朝8時から夜9時までの会議、お疲れ様でした。

明日に備えて、ゆっくり休んでくださいね」


彼は にこっ と笑うと、資料を持って出口のドアを開き、部屋を出ていく。

座布団に座って、ゲームしながら会議を適当に受け流していた田中も、会議室を出ていった。


本の虫は本を読みながら、エリザベスに尋ねる。


「お前、そんな朝早く起きられんのか?」


「ん?俺は朝早くから、リストキャットと100してんだぞ?

余裕に決まってるわ。お前こそ寝坊すんじゃねーぞ」


「わかってるよ。…風呂は明日の朝早く入るか。今日はもう寝よ」


山積みにされた本を持って、会議室を本の虫は後にした。



エリザベスは会議室の長い机に座っているリストキャットを眺めた。

リストキャットも、視線に気づいて、エリザベスを眺め返す。


「どうしたの?エリちゃん」


「リスキャ、明日は何の日か、覚えてるよなぁ?」


「うん…もちろん」

「なら良かった」


「……楽しみにしてるよ?」


「ああ、楽しみを楽しんでおけ」


エリザベスはくびっと、コップの水を飲み、隣に座っていたタブレットに言った。


「アトラクションとパレードの情報は任せるぞ、タブレット」


「任セテクダサイ!」


「よし、では明日に備えて充電しに行け」

「ハイ!」



「お前らも早く寝るか、明日の準備しろ!

もし遅れたら置いていくからな!」


エリザベスが、会議室でダラダラと過ごしている奴らに向かって怒鳴った。

朝早くから夜遅くまで、ぶっ通しで会議していたからなのか、皆んな座布団から立ち上がる様子は無い。



サイコロがエリザベスに耳打ちする。


「応援してるぜ」

「感謝する」


「じゃあ、おやすみ」

「おやすみ、サイコロ」



「ねぇエリちゃん、この店の料理、めちゃくちゃ美味しそうだよ!

食べよ食べよ!!」


サイコロが去ったのを見て、リストキャットはエリザベスに甘え始めた。


「あぁ、好きなだけ買ってやるとも。

ただ、こんな夜にスマホを見ると眠れなくなるぞ。

さぁ、今日は遅いし、もう寝るか」


「うん!」

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