1-1-4〜闇に包まれた都〜
二神は、神々しい衣をなびかせながら、空中に立っているかのように空を飛んでいる。
”
分厚い雲を除けながら、邪気の気配が強い都へ向かう。
「広範囲な上に強力な邪気だ...」
「数々の門派が共同で抑え込んでも、この範囲にこの強さでは無理でしょう」
「このような邪気はおよそ千年ぶりぐらいでしょうか」
「ああ。そうだな」
「千年前のあの件以来だ」
「そのときも
少し遠くの地面では、人がまばらにおり、逃げ惑う人もいる。
門派の人がようやくたどり着いたようで、あちらこちらで赤黒い闇との戦闘が繰り広げられる。
「もうすぐですね〜」
「
「たかが、千年ぐらいでなまるわけないですよ」
「
「ならばよい。では、行くぞ!!」
二神は、
ーーーーーーーーーー
一方、下界の神殿の寝台がある部屋では、少女はでれでれしながら、
(よし、元気になったし、一番好きな場面をもう一回読もうかな〜)
半紙を折って作った簡易的な
少し時間が立ち、
(私が推している
(だって、名前もそうだし、あの白くて艷やかな長い髪に、顔の整った美貌、優しい声...、この本の表現と実物全く同じじゃん!!!!)
(この目で見たんだから!! 絶対に間違ってるはずない、ない、ない!!)
(水の
(よく考えれば、作者『
(『作者は、やけに
書は少女の手から離れ、地面に落ち、パタンと閉じる。
(ってことは、わわわたし...推しに抱かれた?)
(し、しかも、推しに『そなたが罪を背負う必要ない』って...)
(ええっ、まっって。し、死んじゃうだけど...)
(あわわわわわ)
(付けられた時は、気にしなかったけど、こんなきれいな装飾がしてあるのね〜)
(なんたって、あの
(それにしても、
すると、手に握っている鐘が、打つものも何もないのに勝手に振動しカンカンとなる。
ーーーーーーーーーー
「少しさみしくなったのか...」
鐘を握る少女は、聞こえているが、驚いたのか、
「.........」
いいや、込み上げる気持ちを抑えるので精一杯なのだ。
「吾がいる。安心したまえ」
すると、
「これからそなた達の父親に会う」
「心して、まっておれ」
「あっ、あの〜」
「なんだ?」
「私も弟子にしてくれませんか?」
「お兄ちゃんだけずるいですって」
「わ、わたしも、弟子にしてください」
「お、お願いします」
「そなたから言わぬとも、そのつもりだったのだ」
「そなたが、それを心から承諾しているのなら、なお嬉しい」
「この鐘は、離さず持っておけ」
「承知しました」
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https://kakuyomu.jp/users/tao-xiang/news/16818023213721732234
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