最高の贈り物

勝利だギューちゃん

第1話

12月

聖なる夜が近づいてくる。


この時期は、雪国なので毎年ホワイトクリスマス。

最近は、地球温暖化の影響で暖冬が続いているが、この地域の寒さを舐めるなよ。


なので当然厚着になる。

しかし、なぜか女子高生のスカートは短い。

寒くないのか?


でも、女子高生と関係あるわけではないし、興味もない。

あったら変態だ。


それは置いておいて、急がねば・・・


「らっしゃい」

行きつけのラーメン店に入る。

大将とは、すっかり馴染みだ。


他の常連客とも仲がいい。


「いつものね」

「あいよ」

大将が、手際よくラーメンを作る。


「ごめん。待った?」

「いや、今来たところだよ」


遅れてきた彼女が、向かいの席にする。


彼女も大将とは馴染みなので、既に注文するものはわかっている。


「何?話って」

「気づいてるんだろ?」

「そこは、言わない約束」


僕は、懐からエンゲージリングを差し出す。


「結婚してください」

「喜んで」


店内から、拍手が起こる。

こんなに、大勢の人にお祝いしてもらえて、最高の贈り物だ。


「ロマンがないね」

「お互いにな」

「まあ、私たちには。夜景の見える高級レストランで、素敵なイブを過ごしながらプロポーズ・・・なんて、柄ではないね」

「そうそう。こういうのが一番」


ラーメンからたつ湯気の向こうに、愛する人の笑顔がある。

この笑顔を守っていこう。

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最高の贈り物 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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