18歳の頃ー10

 そこからは、八木さんやTAKAさんのの指示の元、ライブ、新人発掘オーディション、そして、CDの手売り、音楽配信、ライブ動画の投稿、MVの低予算作成。


 地元のライブだけではなく、東京や大阪や福岡などのライブハウスにもメールを送ったり直接行ったりして、ライブをやらせてもらい、名前を売り、CDを手売りした。


 地元のラジオ曲に持って行ったりもした。


地元では、高校生の頃から200人位の箱でやらせてもらっていたので、ローカルラジオ局で流してもらえる事もあった。 


 CDにTAKAさんのクレジットが入っていることもあり、販売先もライブも増えていく。


 すべては、八木さんの指示だが、八木さんはメジャーレーベルをまだ辞めない。 


なので、自分達で動かないといけない。

新人インディーズバンドなのでお金もなく結構キツかった。

親父や八木さんからの出資だ。

それでも、バイトする暇があるなら名前を売れと言われて、俺たちはバイトしたことすらない。



 でも、思ったより早く、しかも思わぬ方向に動き出した。


アメリカの某ティーンエイジャー向けの番組から、動画サイトに投稿された俺たちのある動画の曲を使いたいというオファーが来た。


 そのタイミングで、八木さんは退職願を出して、私たちのマネージャーになった。


 さらに、アメリカのオーディション番組でデビューしたアイドルが、もう一曲の俺たちの曲を歌って話題となり、俺たちはアメリカのテレビ番組からオファーが来た。


『Kid's Justice』

『Don't Waste』


ライオンの被り物をつけた制服姿の3人が、大人の社会を憂いたような曲だ。


 その後、彼とのフューチャリングアルバムのオファーが来る。

アメリカのメジャーレーベルだ。

黒川さんという怖くて厳しい担当者がつけられた。


順風満帆に事が運んでいると思っていた。



ーRayー


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