強すぎる想いー3

 俺も、わかってはいた。


アイツだって、そんなことで話題になりたくないことくらい。


「私どうすればいいの?

レイちゃんとショウくんの言う通りにするから」


腹も立ったし、背筋も寒くなった。


「自分で考えろ!」

「自分の意見を言え!」


「お前は、俺たちが、死ねといったら、死ぬのか?」


と、俺が言ったら、


「死ねるよ!」


と、アイツは答えた。

俺は、初めて、女の子をぶん殴った。


その後のアイツは、悲惨だった。

可哀想になるくらい。

俺たちも、出来るだけのことはしたが、そんなフォローも追いつかない。

アイツは、どんどん落ちて行く。

それに引っ張られるように、俺たちも落ちて行った。



いつもアイツだ。


俺たちを本気にさせるのも、

俺たちを破滅させるのも。


それ程、アイツの想いは強くて激しい。


ーRayー


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