欲望なの?愛なの?ー2

 その日は、3人で、小さな水族館に行った。

同じ施設に、子供のプレイエリアもあり、ブックストアもあるカーリーとケイトがお気に入りの場所だ。


 遊び疲れたケイトは、早くに寝てしまった。

 

先にシャワーを浴びて、俺は冷えたビールを飲んだ。

カーリーが、濡れた髪でバスルームから出てきた。


ソファの俺の隣にカーリーは座った。

濡れた短い髪をタオルで乾かしてやる。



「今日も楽しかった。

あの場所、最高だね!

ケイトも私も楽しめるし」


ふと、俺の顔を、心配そうな顔で見つめる。


「ルーは、楽しめてる?」


「2人が楽しめてたら、俺も楽しいで」


「いつも、私たちを楽しませてくれて、ありがとうだね」


やけに素直やな!


「そういえば、ロンドンにいた頃から、私たちをいろんな所に連れ回してくれたよね?」


「連れ回すってなんやねん。

迷惑やったんか?」


「私たちが煮詰まって喧嘩ばかりしてた頃、よく車借りてきて、あちこち連れて行ってくれたよね」

「あの頃は、わからなかった。

今は、ルーに感謝しかない。

ありがとう」


そう言って、俺の肩に顔をうずめた。


コイツ、どうした?

こんなに、自分の感情を口に出せるようになったのか?


短い髪を撫でてやる。



「キスしてもいい?」


コイツから俺に?

キス?



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