パパ友ー6
俺は、アメリカで8年暮らしたとはいえ、もともと日本生まれで日本国籍の両親と暮らしていたから、日本語は大丈夫だと思っていた。
だが、唄の状態を説明したり、特に医療用語とかは、日本語では厳しい。
言葉がつまってしまう。
漢字の読み方も難しい。
俺のママも然り。
こういう時は、真澄ママが同行してくれる。
真澄ママは、もともと保育士で、子供の病気にも詳しい。
孫達のために全力を尽くすことで、悲しみを少しでも癒すことことができると言う。
リハビリ施設で会ったパパ友の牧さんは、妊娠中に癌が発見された奥さんを半年前に亡くしている。
今は、1人で、1歳半の障害のある男の子の育児をしている。
やはり、亡くなった奥さんの両親が、孫に関わりたいと言って、色々助けてくれるという。
俺と似たような状況だ。
障害者福祉をもっと知るために、来年から夜間の大学に通うらしい。
俺は、なんて甘ったれてる。
いつまで、クヨクヨしてる。
この時、真っ白な霧の中を漂っていた俺の足が、やっと地に着いた気がした。
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