パパ友

パパ友ー1

 体重も少し増え、日常生活をしていて貧血で倒れることも少なくなってきた。


 病院の帰りに、ケイトが家の近くの公園を指差した。

いつもは、ショウくんの家の近くの公園に、バアバ達に連れて行ってもらっていた。


思い切って、その公園に2人きりで足を踏み入れてみた。


滑り台を滑って、ブランコにケイトを抱っこして乗った。


 すると、ケイトは、数人のママ達と子供達が遊んでいる砂場を指差した。

ズンズン歩いて行くケイトを追って砂場に行くと、ケイトはしばらく一人の子が遊んでいるオモチャを凝視し、そのひとつを勝手に使って泣かせてしまった。


私は、

「ごめんね!」

「返してほしいのね?」

って謝ったつもりだったが、どうも英語だったらしい。


その子のママらしい人が近づいてきた。

回りのママ達5〜6人も集まって来た。


「あのー、何か?」


私は、この状況に少し恐怖を感じる。

何度リンチに遭ったことか。


 今度は、ちゃんと日本語で


「ごめんなさい!

まだ小さなベイビーなんで」


そう言って、ケイトにオモチャを返すよう促した。

ケイトは泣きながら、オモチャを放り投げた。


 ママ達は、子供達を連れて、文句を言いながら去って行った。

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