捕まりました。独房ですかそーですか。





「暇だねぇ?」


「分かる、なの」



ネルと会った日から1週間がたった。


ちなみにネルっていうのは僕の心理テクニックを一瞬で説き伏せたあの娘の名前だ。


あれからずっと僕の周りをついてまわるもんだから『どうしたの?』って聞いたら、『ずっと貴女を感じていたいの』とか言ってさ。


ネルが『名前、つけて?』っていうからさ、つけちゃった!


あの娘の名前はフランネル。

たしか、すごい柔らかな毛布とか、そんな意味だった気がする!


え? なんでそんな名前にしたのかって?


だってさ、ネルってば隙あらば抱きついてくるんだよ?

そして、そのときに感じるあの甘い香り、もちもちふにふにの柔らかい身体。


えも言われぬ満足感と優越感。


二度と離したくない。ホントに。



だからフランネルっていいと思ったんだよね〜。(適当)


あとはいつも眠そうにしてるし、愛称をネルにしたら 寝る=ネル こんな感じで可愛くなったから『これはイケる!』って思ったからかな。(個人的感想)


そんな可愛いネルと僕もついにやってしまったようです。


まぁ、何があったかと言うと・・・・




――――――――――――――――――――




「あるじ。この道をまっすぐ行った先に、町があるの」


「マジ?」


「マジなの。ネルはうそ、吐かないよ?」


「でしょうね」



えーと? ネルと出会ってから1週間くらいたった? 多分そんくらいだよね?


あぁ、ネルっていうのは・・・・・・、未来の僕が話してくれるでしょう。(めんどい)


まぁ、そんなこんなもあって、ネルの性格とかは一通り知っている。


第1にすんごい甘えん坊

第2にすっごい心配性


そして最高の美少女でもある。


ナイスバディなお姉さんとかいないんですか? この世界。


今んところ 神様(幼女) と ロリババア と 美少女(幼女) と 妹(ネル) しかでてきてないんですけど?


まぁ、いいよ。前世でもそんな感じだった気がするしさ?


でもこのままだと僕がロリコンみたいに・・・・・・


うーん・・・・・・



「あるじ、町が見えてきたの」


「ロリコンかぁ、・・・・ロリかぁ」


「あるじ?」


「悪くないな」


「・・・・・初夜はいつにするの?」



・・・・ハッ! (社会的立場の危機)



「いやっ!? ひっ、ひとりごとだから!」


「・・・・・・そうなの?」


「う、うん・・・そう、だよ? ・・・さすがに手は出せないよ?」



あ、アブねぇ・・・・

社会的に抹殺されるとこだったぜぇ・・・


た、助かったぁ



ボソッ「・・・あるじなら、いいのに」


「おぉ! 町だ!」


「ん・・・・///」


「どうした? 顔赤いよ?」


「少し、慣れないことを言っただけなの」


「ふーん・・・・ま、大丈夫そうだね」



なんか、見てて飽きないわ。可愛いし。


もういっそ、嫁に――――




「おいッ!! わざわざ検問をするとは何事だッ! 俺はムチ男爵家の長男だぞ!」


「申し訳ありませんが、これは規則ですので。」


「ぐぬぬぅ・・・・おいッ! 待たせる気かッ!? この俺様を!?」


「いや、どの俺様だよ」


『っ!?』(長男と門番と並んでた人達)



おっと、邪魔だったものでつい口に出てしまったじゃあないかぁ〜


ほんっと邪魔だからやめてほしいわぁ



「ほんっと邪魔だからやめてほしいわぁ」


「っ! オマエっ、誰に向かって・・・・」



あー、なんかこっち来てるし。


誰のせいだよ、まったくぅ。(自覚症状アリ)



『おいおい、頭おかしいのか?』 『貴族を敵に回したぞ、アイツ』 『自殺願望でもあるのか?』



・・・・なんか言い始めたな。


まぁいいか。


小鳥のさえずりなんか、いちいち気にしてたってめんどうなだけだしね♪



「おいっ! そこの平民っ、聞いているのか!?」


「えー? なんでしたっけぇ?」


「ぐっ・・・! 奴隷になれと言っているのだ!! 光栄だろう?」


「・・・・・・で?」


「幸いは顔だけはいいからな、じっくり調教し直してやる!!」



「・・・・・・は?」



コイツ、今、なんていった?


僕だけなら腕の1本位で許してやったものを・・・・ネルまで巻き込んだのか?


急に現れる喪失感。

それはもう、心に大きな穴が空いたようで。


億が一にも大切なものが奪われるということ。


それは僕にとって死ぬよりも重いことだ。



「・・・・・あーあ、地雷。ふんじゃった、ね?

・・・・・・救えない人」


「ッ!! 何を偉――「おい」――俺様の話を遮ってんじゃねぇぇ!!」


ひざまづけ」


「はァ!? 跪くのはそっちだろうがよォ!!」


「お前の意見なんか興味無い」



どうせ聞いても意味が無い。



「っ、なにいって・・・・・」


「跪け」



魔力を乗せる。強く。押さえつけるように、固定するように。



「!? うぐっ、なんだこれはっ!? 体が動かないぞ!?」


「何か、言うことは――――」



最後の仕上げを・・・・・



「――――そこっ! 何をしている!?」


「なにって・・・・・だん 「き、騎士団! 助けてくれ!」 ・・・・は?」



・・・・・・・・逃がすわけがないだろう。動けない虫のくせに、何言ってやがるんだ?


逆にどうやったら逃がせるのか、教えて欲しいよ。

やったりはしないけど。


そんなもったいないことできるわけないじゃん?



「包囲しろ! 囲め!」


「囲まれた・・・・結構多いな」



強いのかな?



「・・・・・邪魔するならお前らもコイツみたいになるけど、いいのか?」


「そっちこそ、大人しく投降しろ!!」



投降・・・・か。



「あるじ。ほんとうに、いいの?」


「あぁ、今ここで殺しても罪が重くなるだけだ」



それに、やるなら社会的に終わらせてやる。

考えはある。



「おい、何をやっている! 投降しろと言って―――」


「投降する。丁重に扱ってくれよ?」


「あるじが一番。いっしょがいい。」




――――――――――――――――――――




「いや、ほんとゴメンね? でも反省はしてるけど後悔はしてないから」


「ネルは嬉しかった」


「・・・・・そう? なら、いいけどさ」


「それにね・・・・・ネルのこと、いっぱい・・あ、愛してっ、くれてるって、わかっ〜〜///♡」


「これからも一緒だよ」


「ん・・・・♡」


「・・・・ほら、おいで」



いつ飛び込んできてもおーけーよ?



「っ〜♡ ・・・・ネルは今、幸せに包まれてるのっ」


「ふふっ。・・・・くあぁ〜、眠いな」


「なっ! すっ、すぐに休むの!」


「ふふ、心配性だなぁ。うーん、そうだな。一緒に寝るか」


「いっ、一緒に!?」


「一緒がいいって言ったの、忘れてないよ?」


「それはっ、言ったけど・・・・そういう意味じゃ・・・・・」


「自分から胸に飛び込んできたくせにぃ〜、逃げるのかぁ〜」



逃がすわけないだろ〜?

メリットがないよ〜?



「うぅ、いじわるぅ・・・・っ」


「はいはい」



あぁ、もうっ!

かわいいなぁっ!



「お、おやすゅみっ!」


「おやすみ〜」(噛んだなぁ)



・・・・寝よ











・・・・・・起きたら壁ぶち破ってでようかな〜?


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