番号119

 結局誰も怪我はしておらず、だからこそ思い出そうとしても。もしっかりとした確証が持てないでいる。

 そんな不安定な気持ち。


 そして肝心な部分は何もわからないまま。

 そう。何もわからなかったのだ。

 

 僕はこの一連騒動について思い返したとき、この騒動自体が「トマソン」だったのでは? と考えるときがある。


 意味が分からない。

 だけど、どうしても惹かれてしまう、わずか数日間の大騒ぎ。


 僕はたまたま特等席で、それを見ることが出来ただけ。

 あくまで僕は傍観者であったのだ。


 ただ理由も意味も分からずに「トマソン」を見上げるだけの……


ノーマルエンド


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