番号112

「これは申し訳ない」


 僕は早々に頭を下げる。


「そんな作者の代わりに、君が謝る必要なんて無いんだよ」

「僕も台本を読んでるだけだよ――ええと、選択肢が無いと不自然なので頑張りましたが、もう限界だ、との言い訳も預かってるね」

「ひっど」


 確かにここまで明け透けなのはどうかと思うが。

 ぶっちゃけると運の善し悪しでしか無いからね。


 これ以上は見苦しいだけだな。

 それでは。


ゲームオーバー


「……あれ?」

「トマさん、どうかした?」

「アイテムとか貰えるんじゃ無いの?」

「ああ、このゲームオーバーには無いらしいよ」

「ひっど」

「だけど、ここでとびきりのヒント。トゥルーを狙うなら『とらドラ!ポータブル』と同じようにやらないとダメなんだって」

「…………」

「どうしたの? トマさん」

「……それヒントになってないよね?」

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