或る先見的な青年の予測への応援コメント
他者思う、故に我在り…その他者の認識の上で存在する河童がどんどんと「読者の世界」に似かより、現実世界を侵食してくる。
淡々とした手紙でのやり取りの中でジャックは己の立ち位置を何処に定めるのだろう。古代ローマ人は「ウナギは泥から産まれる」と言うのを定説としていた。だけれども現代社会ではようやっとではあるが海底より産まれる事を発見した。河童は本当に人間の認識から生まれるのだろうか?
もしかしたら河童が見続けるからこそ、この創作世界の中の人間は存在するのかもしれない。
或る優良青年の謀(はかりごと)への応援コメント
「五色の虹」と言う本には関東軍が創設した特別士官学校に日本人、それと植民地から優秀な若者が集められ「軍国内の民主主義」の下別け隔てなく教育が施されたという。
始めは植民地人と日本人と言う括りであった物が違いの言葉を教え合い、喧嘩をし、軍国主義の矛盾を論議し軍国内にありながら民主主義を志していく。白系ロシア人は赤くなった祖国の奪還を、朝鮮人は己のアイデンティティを。日本人は彼等から隔たりの無い感情を。
皇国が敗れ彼等は散り散りになった。朝鮮人の仲間は北と南に別れ己の理想の為に刃を交え、白系ロシア人は赤くなった祖国に弾圧され若くしてシベリアの地へ送られて。日本人は生き残りある者は抑留を逃れ引き揚げた。
チャックの蜂起はどの様な結末を迎えるのだろうか。彼の竹槍を向ける先は何処か。
続きが気になります。