第2話 謎のチケット

2023/9/26 えま


フォロワー数6万4000人超。

僕のアイドルが、周りの温度を振り払うように、すべてのDMを削除しました。

名前も写真も消えています。もちろん予約サイトの日記も完全消去でした。

何があったかは分かりませんが、もう彼女にお会いする手段はありません。

ソープランドは夢の国とは知っていましたが、突然突きつけられた現実の厳しさに泣けてきます。

一方通行の恋の虚しさを思い知ります。

ツイッターに書き込んだ僕の最後のコメントは、あの子に届いているのでしょうか?


日常は惰性のように過ぎていきます。

そして、あのキラキラとした女の子を忘れられそうになった頃、エマちゃんの出勤予定が、ひっそりとアップされました。

何のコメントもありません。

きっとお店の客寄せと思っていましたが、チェックしていると、勤務終わりにエマちゃんが写メ日記を載せていることが分かりました。


僕の心に光が戻った瞬間でした。

たまたま空いていた平日の最終枠をゲットします。

エマちゃんに会えるのならば、翌日の仕事などどうでも良いのです。


この、千葉県までの夜のドライブも久しぶりです。

昨日の夜は、あまり眠れませんでした。

僕の心が、一足先にエマちゃんに会いに行ってしまったようです。

そして今、僕が心に追いつくようにこの街にたどり着きました。


マッサージ。マッサージ。

写真だけでも~!

お帰りなさ~い。


街を一回りするだけでも、楽しくて仕方がありません。

女性にも男性もモテモテです。

千葉の栄町は素晴らしい歓楽街です。


待合室に通され順番を待ちます。

ようやく呼ばれて、真っ赤なドレスのエマちゃんと再会を果たします。

何から聞いていいのか分かりません。

とにかく、嬉しさで一杯です。

エレベーターの中にも関わらず、バタバタと騒いでしまいました。


私、辞めたなんて言ったつもりはなかったんだけど、○○があんなコメントくれるから、私は本当に辞めたのかな?って思っちゃったよ。


久しぶりのエマちゃんに、想いをぶつけるようにイチャイチャとさせて頂きます。

真っ赤なドレスは、ドラゴンの火のイメージだそうです。

口には出せませんが、僕の見立てでは可愛いお顔も相まって、タラコスパゲティのキャラクターのように見えます。


ようやく落ち着いてきましたので、赤いドレスを鏡の前で脱がさせて頂きます。

ホックを外して、柔らかな胸の膨らみを感じます。

パンツを脱がすと、エマちゃんの小さくて張りのあるお尻が、プリンと顔を出します。

後ろから抱き寄せると、なんと熱い、熱を持った肢体でしょうか。

鏡の中で親子ほども違う年齢の、女の子と僕が笑っています。

身体のサイズも倍以上違います。


エマちゃんは、最近のお気に入りの石鹸で、僕を洗ってくれます。

お話をしながら、ゆっくりと洗ってくれます。小さい手の平がイタズラっぽく僕を捉えます。

湯船に大好きな女の子と一緒に入って、ほんのりと楽しみます。お湯に浮かんだ僕を、上目遣いに見詰めながら可愛いお顔に導いてくれます。


この幸せが、いつまでも続くことを願います。


お部屋に戻って照明を落としてから、エマちゃんと見つめ合います。


下からの約束でしょう?

そんな約束をした覚えはありませんが、エマちゃんの求めであれば、僕は喜んで楽しませて頂きます。

今ではもう目をつぶっても、エマちゃんの形状が思い起こされます。

最初はビビってた行為でしたが、人は変われるものです。


今日はできるだけ体重をかけないように、ゆっくりと、ゆっくりと、エマちゃんを愛おしみます。

エマちゃんの可愛らしい声が上がります。

その声につられるように、僕の想いが溢れていきます。


あぁ、今、一緒に・・・。

僕の中で初めての経験です。

至福です。


満足感を漂わせている僕に、

えっ!いったの?

言ってから、いってよ。と

ご満足されていないご様子です。


今日は、まだまだ時間があります。

じゃあ、もう1回。単発銃の僕がカラ元気を起こしてのたまうと、

エマちゃんは、えっ!できるの?と言いながら、マシンガンの弾の様なカートリッジを用意してくれます。


すでに僕は何もできません。

チッ、と舌打ちをするエマちゃん。

すいません、すいません。次はもっと体力つけて参ります。


久しぶりでしたが、今日も楽しい時間を作ってもらいました。

帰りがけにエマちゃんが割引券をあげるよと言って、名刺の裏に


2000円引き!! えま♥️


と書いてくれます。

受付の人に渡せばいいよ。と言っていますが、この肩たたき券の様な割引券を、受付の強面に差し出す勇気が僕にはありません。


この手作りの割引券は、記念として有難く頂戴いたします。


もう、僕を寂しくさせないで下さいね。

今日はありがとうございました。


もうこんな時間です。ほっとしたら眠たくなってきました。ここから僕の家までは3時間超の帰り道です。

明日の仕事、やだなぁ。

現実が重くのしかかってきます。


お互いに、がんばるだけだよね。エマちゃん。


また遊んでね!




たいして面白くもないレポートですが、僕の風俗訪問の思い出です。

お読み頂きまして有難うございます。

一話で1レポートですが、別案件も読んでもらえると嬉しいです。


全話読破で立派なラバラーに認定します。

自己満足ですので、厳しくしないでね♥️


口コミサイトで非掲載が多いので、思い出を残す為に投稿しました。


現場調査費用を稼ぎた~い!

ポッチッとしてね。

( `・∀・´)ノ ヨロタノー (女の子の真似)

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