第124話
蛇之目は緊張している面持ちで俺の後を着いて来る。
今日はレッドデビルとの折衝を此奴に任せる為に
電話にて用件は連絡済みであり顔見せとしてだけなのだが蛇之目は緊張してガチガチである。
「お前何でそんなに緊張してるんだ?」
「裕斜さん・・・レッドデビルの錬金術師ですよ?緊張するでしょ?」
「はぁ?ただの人だそこまで緊張する事無いだろ?」
「えいえい、緊張しますよ~」
「まぁいい、舐められない様にだけしろよ」
「そこは解ってます」
「それないらいい」
目的の場所に到着して
蛇之目はキョロキョロとして周りを見回してお上りさん状態であるが目を見ると油断はしていないようだ。
「行くぞ」と言うと「うす」と言い俺について来る。
向う先は最奥のテーブルである。
ここもレッドデビル運営のバーで売春宿と連動している。
ここに居る半分ほどの女たちはレッドデビルの息の掛かった女たちである。
蛇之目は
ソファーに座って騒いでいたが俺たちがテーブルに近付くとスッと手を上げたかと思うと女たちが立ち上がり去って行った。
「この間は世話になったな」
「いえ、必要事項を連絡しただけです」
「いや、うちの方は連絡すらなかったから助かったよ」
「
「ああ、凄く助かったよ。それで、そっちが斐谷の代わりか?」
「はい、蛇之目挨拶しろ」
そう言って目線で蛇之目に促する。
蛇之目は
「蛇之目?」
「うす、蛇之目といいます。宜しくお願いします」
「
「うす、レッドデビルの錬金術師がどんな人物か楽しみにしてました」
「錬金術師か、そんなたいそうな者では無いから普通に接してくれ」
「了解であるます」
無事に顔繫ぎが出来たようである。
挨拶が終わると「今日はこの間のお礼だ」と言い座る様に促されるので言われるがままにソファーに座る。
「それにしても急に斐谷は居なくなったがどうなったんだ?」
「ああ、奴はもうこの世に居ませんから気にする必要も無いですよ」
「はぁ?死んだのか!!」
蛇之目も固唾の飲んで俺の言動を待つ。
「死にましたね」
「裏切りでもしたか?」
「そういう訳では無いんだすけど、色々有るんですよ」
「そうか・・・使える奴だったからな~」
「そうですね」
「まぁ死んだなら仕方ないな。まぁ今日は何も気にせず飲み楽しんでくれ」
そう言うと
そして、楽しそうにグラスを煽る。
俺と蛇之目も遠慮なく飲み楽しんだ。
「それで為野さんもそろそろ動き出すのかい?」
「そうですね~うちの悪魔がまだ力を溜めろと言うんでまだですかね~」
「ああ、悪魔くんね・・・」
「まぁそんな感じです」
「ふぅ~ん・・・何かうちのリーダーとも新しく仕事してるみたいだね」
「そうなんですか?」
「聞いてない?」
「あ~言ってたような気がしますが詳しくは・・・」
「そう、まぁうちはその仕事受けたことで色々融通してもらえるらしいから良いんだけどね~」
「そちらが良ければ問題は無いですよ」
悪魔は何か言っていた気がするが、斐谷の死のインパクトが強く何を言われたか今一覚えていない。
まぁ悪魔が何をしようと今はまだ気にする必要はないのかもしれない。
その後は他愛のない世間話などして楽しく過ごした。
本当に楽しいのか?・・・それは・・・自分では解らない・・・気分だけは高揚したので楽しいのだろう・・・
朝起きると見知らぬ女とベッドに居た。
いい女であるし、テクニックもレッドデビルで仕込まれて満足できるものであるのだろうが空しさだけが残る。
女はすやすやと眠っている。
蛇之目も多分同じような状況なのかもしれない。
俺はそのまま起きてシャワーを浴び服を着てからその場を後にした。
既に朝と言うより昼に近い時間帯であった。
爛れた生活と言うのかもしれないが今の俺の生活はこんなものだ。
何時からこんなことにと未だに考えてしまうが、人間とは愚かで怠惰な生き物なのかこの生活を続けているとあたり前として受け入れてしまう。
あれからもう一年以上経つ。
未だにあの時如何すればよかったのか考えるが途中で考えても意味が無い事に気が付き考えるのを止めるの繰り返しだ。
そんな事を考えながら歩いていると、スマホが喧しく鳴り始める。
画面を見ると蛇之目からのコール。
「お疲れ様です、今良いですか?」
「おう、いいぞ」
「昨日はご馳走さまでした」
「昨日のおごりは
「そうですけど、裕斜さんが
「まぁそうだな」
「じゃあ俺から言えば裕斜さんの御陰っす」
「そうか・・・」
「それで早速なんですが」
どうやら早速レッドデビルからの依頼らしい。
俺は蛇之目からの依頼を聞きながら他の者に対しての指示を考える。
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