第5話

「あ、良部」


 お使いでトイレットペーパーを買った帰り道、彼女とばったり会う。


「あ、小佐名さん」


 僕は、爽やかに挨拶することに成功する。


 しかし、彼女はなんだか、疲れた顔だ。


「小佐名さん、どうしたの」


 僕は、彼女の変化に気付いて、声をかけることにも成功する。


「あー、いや、親と喧嘩けんかしちゃってさあ」


 彼女は疲れた顔のまま笑って、頭をく。


 それなら――。


「仲直りしたから、一緒に食べるスイーツ買いに行くとこ。じゃあね」

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