第38話 EX3 オワコン
▶[7ch]
ストリーマーを語るスレ part2230
568 名前がないです 20XX/07/XX(土) 18:01:19.20 ID:ABC
DM杯割りと面白かったな
570 名前がないです 20XX/07/XX(土) 18:01:45.37 ID:RRE
どうせKeyのチームが優勝と思ったが、ヒデオンのとこ強かったわ
574 名前がないです 20XX/07/XX(土) 18:01:58.78 ID:BOD
DOD出身としてKey対ヒデオンの決勝になったのは熱かった
579 名前がないです 20XX/07/XX(土) 18:02:12.85 ID:HGF
もうKeyは呼ばなくていいけどな、強すぎてパワーバランス壊れる
ただヒデオンは今回で不調脱したっぽい
581 名前がないです 20XX/07/XX(土) 18:02:22.85 ID:FUY
マンブーやるじゃん、あんなIGL上手いと思わんかった
585 名前がないです 20XX/07/XX(土) 18:02:30.51 ID:KOK
推薦枠マジいらんと思ってたけど、今回は豊作だったな
Gissy、菅沼まりんは当たり
588 名前がないです 20XX/07/XX(土) 18:02:44.46 ID:TTH
>>571
Gissyはキャリーされてただけだろ、あれで当たりはない
590 名前がないです 20XX/07/XX(土) 18:02:57.89 ID:RRE
>>588
全くDM杯見てなくて草
スタッツと決勝見てからレスしようなアンチくん
595 名前がないです 20XX/07/XX(土) 18:03:05.99 ID:SLX
>>588
こいつCrudeじゃね
599 名前がないです 20XX/07/XX(土) 18:03:15.34 ID:FUY
Crudeが書き込んでるってマジ?
イキりまくった結果最下位でチートもバレたクソダサ君ちーっすwww
600 名前がないです 20XX/07/XX(土) 18:03:16.21 ID:RRE
Crudeはハズレ通り越してキングボ◯ビーだろ
「………………チッ」
▶[Kaitter]
【伝説ロスヤバい、あんな奇跡がもう見れないなんて……】
【伝説の雰囲気がマジで好きだからもっと見たかったなぁ……】
【また伝説メンバー集まって何かして欲しい、二次会最高だった】
【ガチ解除やりた過ぎてランクマでやったら死んでキレられたわw】
【普通にトロールだろwwwwwせめてアンレートでやれバカタレ】
【ガチ解除って実際は中々出来ないよな、正直ハーフでも怖いのに】
【そりゃGissyはウォールハック使ってたからな、ガチ解除出来て当たり前】
【何いってんだこいつ、チート使ってたのはCrudeだろ】
【しかもそれで負けてんだからマジでCrude雑魚過ぎて笑う】
【まあまあ、最高のネタ枠ではあったよCrudeは】
【というかこの人捨て垢だし、伝説のこと叩きまくってるからブロック推奨】
【無敵ゲーミングでも応援してたのか? 迷惑なだけだからやめとけ】
【もしかしてこの捨て垢Crude? だとしたらキモ過ぎない?】
「………………………………クソが」
▶[Buetube]
〚バチャ抜き!(Virtual Gaming切り抜きチャンネル) 登録者数5.2万人〛
【DM杯】あまりに激闘過ぎた決勝戦!優勝を決めたGissyのガチ解除に驚愕する伝説メンバー達【StylishPeria/刄田いつき/青山アオ/ヒデオン/仮詩/Gissy】
35万回再生 20XX/07/XX
201件の感想
●Gissyさんのガチ解除は凄すぎだったけど
チームとの信頼関係があったからこそ出来た神プレイだと思う
じゃないとあのいっちゃんが解除まで行っていいとは言わない
GOOD 437 BAD [返信3]
●スクリム0勝からの優勝とかどこの漫画だよって言いたいけど
実際に成し遂げたんだからマジで伝説でしかない
最高のチームをありがとう
GOOD 253 BAD [返信0]
●マンブーと忖度くんが出れるゴミみたいな大会だったな
しかも優勝はどう考えても出来レース、二度とやらなくていい
GOOD 3 BAD [返信20]
▼まだこんなこと言ってる奴いるのか
そんなこと言って自分を慰めてる暇あったらスタペの練習しろ
GOOD 87 BAD
▼忖度なのはCrudeだし、一番ゴミだったのもCrude定期
GOOD 55 BAD
▼く、るーどさえいなければ最高のDM杯ではあったよ
GOOD 13 BAD
「っ…………!! どいつもこいつもクズの分際で俺に盾突きやがって……!!! スタペも低ランクの下手糞共がよぉ……!!!!」
DM杯終了後、某日。
Crudeはここ数日、刄田いつきやGissyを下げる活動ばかり繰り返していた。
DM杯を経て世間の評価は完全にひっくり返り、自分がこき下ろした者達が絶賛され、己は笑い者以下の扱いを受ける日々。
そんな状態に耐えられず、Crudeは必死になって書き込みを続けるも、何をしても暖簾に腕を押す感覚しか残ってはくれない。
「クソが……こうなったら配信をして叩いてやるしか……――!?」
確かにチート疑惑が浮上する前なら、配信は一つの手ではある。
だがこの状況下で配信を行うのは本来悪手の極みでしかない。
それでも背に腹は代えられないと、CrudeはSpaceを開き休止していた配信を再開しようとした。
のだったが。
【あなたがお使いのアカウントは現在凍結されています】
「はあああぁ!? ど、どうなってんだよ!? 何でBANされてんだ!!?」
チートを使ったことが原因か、はたまた日頃の配信内容が問題だったのか、警告無しで永久BANされている事実にCrudeは驚愕する。
ただ――本来批判だけで1発永久BANとなることは余程でない限りない。
故に、若干奇妙な事態であることに違いはなかったが――
そんなことよりも『貴様など配信する価値はない』と言われた気がしたCrudeは、どんどん惨めな感情に襲われ始めた。
「ぐぎぎぎぎ……何か、何か暴露出来るネタはねえのかよ! ネタが……ネタさえあればどうとでもなるのによオオオオオオオオオオオオ!!!!」
ジェットコースターのように揺れ動く激しい怒りを、Crudeは台を叩くことで発散させるが、数十秒もしない内にまた怒りが込み上げ台に拳を叩きつける。
「ぐぅ…………ふ、ふざけやがって……」
だがそれも痛みと共に限界が訪れ、いよいよ怒りのやり場すら無くなる。
クソ……どうする、どうすればこの状況を覆すことが――――そう考え続けた末にふと浮かんだのは、自分の父であった。
「そうだ……親父なら――」
Crudeの父は家具メーカーのトップだが、ゲーミング系の家具も手掛けている会社でもあり、配信やeスポーツ界隈では割りと名が知られている。
故に過去、プロゲーミングチームであるLIBERTAとスポンサー契約をしていたのもその関係だったが――
「親父の影響力は未だにある……なら、根回しをして貰えば俺が復活するのも不可能じゃあないだろ……」
そう思った瞬間、Crudeはスマホを手に取り父に電話をかける。
すると数秒のコールの後、『なんだ』という声がスピーカーから流れてきた。
「親父、俺の状況は分かっているよな」
『……どうにかして欲しいと、そう言いたいのか』
「ああ、頼む、もうどうしようもないんだ」
『全く――この愚息は』
親たるもの、自分の子に甘い生き物であることは往々にしてある。
それは決して悪いことではないが、どれだけ目に余る行為を繰り返しても黙認し、時には揉み消してきたことに関しては、あまり褒められたものではないだろう。
結果的にCrudeという人間を生み出してしまったのだから。
『だが、また事務所に入れて欲しいという願いは叶えられんぞ。悪いがイメージダウンに繋がる真似は何処もやりたがらんからな』
「事務所なんざ興味はない。俺がやって欲しいのはチート疑惑の揉み消しとSpaceの凍結解除だけだ、それ以外は今はいらない」
『……その程度なら構わんが、言っておくが誹謗中傷を続ければ次はない。暴露するにしてもやり方には気をつけろ』
「へへ……分かってるよ親父」
どんなことがあろうと、最後は金と力を持っている者が勝つ。
それが世の常なんだよ、低収入のバカ共がと、Crudeは内心ほくそ笑んでいると、ふいに父はこんなことを言い出した。
『だが――よくお前がVGの情報を仕入れたものだな。LIBERTAの不倫問題を暴露してからタレコミでも貰うようになったか』
「ん? いや――……そうだ親父、もう一つ大事な頼みがあった」
『なんだ? まだあるのか』
「ああ、実はそのレコミを寄こしたのがRagnaって奴なんだが、そいつの――」
『!? ら、Ragnaだと……!?』
Ragnaは恩人ではあったが、今となっては憎き存在である。
故にCrudeは恐らくチート疑惑を振り撒いたであろう、Ragnaの素性も知れないか父に頼もうとしたのだが――明らかに動揺した声が帰ってきた。
「な……何だよ親父、Ragnaを知ってるのか?」
『……………………
「は!? い、いや待てよ! 急に何言ってんだ!?」
『いいか良く聞け。Ragnaはな……この業界におけるフィクサー的存在なんだ』
「ふぃ、フィクサー……? 何だそのフィクションみたいな話は」
『そう思うのは無理ない、実際正体を知る者は誰もいないのだからな。だがRagnaは確かに存在し、この業界を影で回し続けている』
とはいえ有名配信者ですら、本来会うこともなければ絡むこともないが――
と、神妙な口調で語り続けるCrudeの父は、こう言った。
『ただしRagnaは【異物】と判断した者だけには自ら接触を行い、売れるか死ぬかの二択を選ばせると言われている』
「売れる……? ――……おい、それって」
まさか刄田いつきの情報を俺に与えたのは、これを元手に配信者として売れるかどうか試していたのか……?
そう思った所で、Crudeは更にもう一つの事実に気づく。
だが俺は、DM杯で屈辱的な敗北を喫し、更にはチートを使ったことがRagnaにバレ、失格の烙印を押された……。
「つ、つまり……お、俺は死――?」
『死と言っても命が取られるという話ではない――だが』
配信者としては、死ぬことになる。
『Space、Buetube、モコモコ動画――いかなる配信プラットフォーム、SNSを使用してもRagnaから徹底的な排除を受けることになるだろう』
「あ、え……ああぁ……?」
『――すまんが、私に出来ることは何もない。だから明男、お前は配信者を辞め普通の社会人としての道を歩みなさい』
それが唯一の正解だと、父は言うとそのまま通話を切ってしまうのだった。
「う…………嘘だ…………」
あまりにも受け入れ難い事実に、Crudeの視界は歪み椅子から転げ落ちる。
いくらそんな馬鹿な話がと思っても、企業のトップとして配信業界に精通している父が言うのであれば、恐らく冗談ではない。
つまりそれは己の承認欲求を満たす場が完全に閉ざされ、後ろ指を指されながら退場するしかないことを意味し、Crudeは段々意識が遠くなり始める。
「あ…………あ…………ああ…………あ」
な、何でこんなことに。こんなことになるぐらいなら、暴露なんてせず、もっと真っ当に、配信者として努力をするんだった――
などと、Crudeは思ったりはしない。
(あ、ああ――だ、誰でもいい、誰でもいいから俺を助けろ……おい、ば、暴露されたくなかったら今すぐに俺を――)
と、Crudeは朦朧とした意識の中で、そう思うしか出来ないのであった。
◯
Ruler:終わったかい?
Ragna:ああ、終わったよ
Ruler:ご苦労様。それにしても君のやることは相変わらずエげつない
Ragna:そうかな、チャンスを与えているだけ私は聖人と思っているが
Ruler:こうなることは分かっていた癖に、それをチャンスと言うかい
Ragna:こうなることが分かっていたからこそ最大限利用したのは否定しない。しかし如何ほどにでもやりようはあった、それに気づけなかったのは彼だよ
Ruler:言ってあげないと分からないこともある。とはいえ、確かに彼に関しては言ってあげたとしても無駄だったとは私も思うがね
Ragna:そういうことだ。ところでもうじきDLQだが――
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