188 安全確認

ベース小屋からエンビーのドアを使って東に移動。


そこから更に東に狩りをしながら件の影を探す。


程なく強そうで確かにウルクに似た雰囲気の影をを感知した。


俺: 「居たみたいだな、この影が話していた奴かい?」


アポン: 「そう、この感じだよ。」


俺: 「俺が空から姿を確認して来るぜ。」


そう言うと俺はステルスと隠密を展開して空に飛び出した。


勿論常時展開している防御系魔法は発動しっぱなしだ。


影の正体を眼下にとらえた。


首が3つ有るな、、ケルベロスじゃん。


うーん、コイツ頭3つから脊髄出てるんだろうね。


何処から1つになってるのかな?下過ぎると心臓止まってくれないしな。


下半身は動かんでも腕は動くとかだとめんどいしな。


〆る急所がハッキリしないがとりあえずいつものところを突いてみるか。


偵察と言って出てきたが、狩りたくなるのは男の本能か?


俺は急降下して必殺の突きを首の付け根の下第1胸椎のあたりにグッサリと突き立てた。


3つの頭が俺の方を向いていたが既にその目に力は無かった。


どうやらコイツもここを貫けば死ぬらしい。


静かに倒れ込むケルベロス。


突然の急襲に気づいた時には絶命というこのやり方、

えぐ過ぎるな、大鳥型魔獣のやり方恐るべし。


ケルベロスを収納してみんなの元に戻る俺。


帰って来た俺にアゴンが声をかけた。


アゴン: 「偵察とか言っといて、狩って来たみたいだな。


     気配が消えたぞ、一瞬だったみたいだな。何がいたんだ?」


俺: 「出して見せるよ。」


俺はケルベロスの死体をストレージから出して見せる。


アポン: 「首が3つだ。」


エンビー: 「ケルベロス?」


アゴン: 「瞬殺みたいに感じたが?」


俺: 「うん、ここに一撃。」


傷跡を指差す。


アゴン: 「〆の一撃、いきなりか。コイツもここ貫けば〆られるんだな。

     そうか、飛べるから突けるんだな。」


アポン: 「僕たちには無理な角度、深さだね。」


俺: 「ファイヤーイーグルのやり方から学んだんだ。」


アゴン: 「でもコイツ、首が3つなのにな。」


俺: 「上手く3つがつながった所を切れたみたいだね。俺もそこは如何なんだろうか


   と思ってたんだけどね。」


エンビー: 「傷跡も少ないし良い剥製ができそうね。

      リザトルさんが喜びそう。」


アゴン: 「ちげーねーな。ケルベロスなんてレアな魔獣だしな。

     良くこんなのが居たもんだよな。」


アポン: 「魔物の森って奥が深いんだね。

     まだまだ狩ってことのない魔獣が居るんだろうね。」


俺: 「まったくだ。」


その日の狩りの後リザトルさんに見せたらリザトルさんが大喜びしたのは言うまでもない。

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