101 ダンジョン都市 ベラル4
ギルドを出た俺たちは、161階層に向かう事にした。
アポン: 「無理せずに行こう。」
アゴン: 「170まで行ったとして、お宝部屋はどうするかだよな?」
俺: 「う」
ドアを開いて160階層へ、そこから161階層に降りていく。
現れたのは、体長1、8m全身銀色の人型の魔物。
鉄の人、 鉄人?
素早くもアポンが斬りつける。ミスリルの刀の切れ味、、、右腕を切り落とした。
反撃される前に飛び退くアポン。鉄人の左フックは空を切った。
俺: 「ストーンバレット」
石弾をくらった鉄人は、さしてダメージがないようだ。
俺: 「硬いなコイツ、」
エンビー: 「フリーズ!」
鉄人が足元から凍り出し全身が凍りずけになった。
動けない鉄人をアポンが袈裟に斬り飛ばす。
魔石となる鉄人。
次に現れた鉄人にアゴンが向かう。
アゴンの剣もミスリル製、しかも超振動のエンチャント付き。
鉄人を紙でも切るかのように切り刻んだ。
バラバラに切り刻まれて崩れ落ちながら魔石に変わる鉄人。
切れ味最強か?
しかし、鉄人は強い。鉄や鋼の剣では大したダメージを与えられなかっただろう。
こちらの武器が奴らの防御力を上回るものだったから良かったものの、
もしそうでなかったら倒すのに苦労しただろう。
アゴン「コイツら結構楽勝じゃね〜」
アポン: 「そうでもないよ」
俺: 「俺、苦手かも?剣で切ってみようかな」
エンビー: 「フリーズは有効みたいね」
俺: 「フリーズで固めて、剣で切れば安全に倒せるかな」
アポン: 「それが良いかもね」
次の鉄人にブラックファイヤーを試したが、
金属が溶けるまでの時間は2〜3分かかるようだ。
2〜3分加熱を続ければ溶けながら魔石に変わった。
俺: 「これでも良いか?」
次の鉄人には剣で挑ませてもらった。
切るには切れたが切れ味としてはもう一つ、
もっとスパッと切れないものかなと感じたその時
賢者の杖のレベルアップが始まった。
光に包まれる杖、強い光が段々と杖の形に収束し消えていった。
賢者の杖レベル4
以前より切れ味の良いミスリルもキレそうだと感じさせる剣の杖だ。
魔力を4倍増幅し、魔力消費率を1/4にする。
俺: 「杖が成長して切れ味が良くなったみたい。次の鉄人で切れ味試させて。」
アポン、アゴン:「どうぞ、どうぞ」
次の鉄人に斬りかかる俺、おー 紙でも切るかのような切れ味。
これなら楽勝だなコイツらに。賢者の杖は俺の求めを感じて成長するらしい。
それまでの経験値とかも必要なのかもしれないけれど。
杖の進化に魔力を吸われたので、魔石から魔力吸収して魔力を回復しておく。
162階層、鉄人が2匹で現れる事が多くなる。
階を追うごとに一度の現れる数が増え、
170階層では10匹を一度に相手にすることになった。
近づく前に5匹同時にブラックファイヤーで溶かして、5匹と乱戦、
フリーズで固めて切り倒すか、そのまま切り倒すかというところ。
なんとかなる数ではあるが。
俺: 「10匹を相手にするのは厳しいね、」
アポン: 「良い立ち回りの訓練になるよ。」
アゴン: 「そうだな、向こうが剣とか持ってないだけマシだよな」
エンビー: 「アグル、魔力ちょうだい、」
俺はエンビーに魔力を補充する。
宝部屋の前で、
アポン: 「どうする?」
アゴン: 「どうする?」
エンビー: 「170階がこの強さだから、ボスはかなり強いわよね。」
俺: 「う」
アポン: 「ここまできたら 行っちゃう?」
アゴン: 「今んとこでかい奴が出てきてるわけじゃないんだよなあ〜」
俺: 「う」
エンビー: 「数が増えるパターンて、有りなのかしら?」
アポン: 「20匹とか?」
アゴン: 「20匹相手は厳しいけど、いけそうか?」
俺: 「 うーーーん、厳しいね」
エンビー: 「厳しいわね。」
アポン: 「応援呼んだりとか?あったりして。」
俺: 「 そうなったら、無傷という訳にはいかないよね。」
アゴン: 「多少怪我しても回復薬と魔力回復薬充分用意して入ってみるか?」
エンビー: 「ここまできたんだしね〜 入っちゃう?」
アポン : 「ここまできたしか〜」
俺: 「何が出るかは入って見なければわからんしな?」
アゴン; 「よし、入ろう。良いな!」
アポン : 「良いよ」
エンビー: 「良いわ、入りましょう。」
俺: 「う」
アゴン: 「持ち物点検して魔力も回復しておいて!」
俺: 「エンビー、危なそうなら俺と一緒に上から魔法攻撃しよう。空飛んで。」
エンビー : 「良い考えかもね!」
アゴン:「入るぞー」
アゴンが大きな扉を開けて中に入ると、
奥に1匹その両脇に10匹ずつの鉄人が直立していた。
奥の1匹は、身長2、2mくらい、残りの20匹は2mくらいで皆剣を持っていた。
奥の1匹の胸に角笛のようなものがぶらさがっているのをみると、
あれで仲間を呼ぶのではないかと思えた。
やばい、これはエンドレスタイプだ。
アイツを最初に倒さなければ、、、と俺は思った。
俺: 「エンビー、飛んで奥の奴を先に倒すぞ!」
俺はエンビーの手を掴んで「フライ」と唱える。
2人は高く飛び手前の20匹をスルーしてボスと思われる個体の上前方に、
俺: 「フリーズ!」
エンビー: 「フリーズ」
2人はボス鉄人を全力で凍結させた。
アポンとアゴンは20匹に囲まれて、ミスリルの剣を振るっている。
俺とエンビーは、20匹の後ろから12匹(俺10、エンビー2)を凍結させて
アポンとアゴンを援護する。
それでも2対8の不利な状況。
凍結させた鉄人が復活する前に斬り飛ばしてしまわなければ!
残りの8匹にフリーズをかけようとする。
そのうち2匹はアゴンとアポンが斬り殺していた。
残りの6匹なら3人でなんとかできると考える。
床に降りた俺はエンビーにアポンとアゴンの援護を任せ、
ボス鉄人を砕きにいく。
動き出しそうなボス鉄人を寸前できりとばし、
取って返すと凍結した鉄人達を斬り飛ばしながら、みんなに合流する。
動いている鉄人は4匹と見る間にアポンとアゴンが切り倒して残りは2匹。
エンビーがもう1匹を凍結するところだ。
あとは2人に任せれば大丈夫と判断し、残った凍結鉄人を斬り飛ばして回る。
立っている凍結鉄人がいなくなった頃、アポン達も残った鉄人を倒していた。
俺: 「終わったかな。」
アゴン: 「20匹に囲まれた時は、死んだなと思ったぜ。」
アポン: 「アグル、心臓に悪いよ、今の! 置き去りにしてさ!」
俺: 「ボス鉄人の胸に角笛が下がってたからさ、、、
あれで仲間を呼ぶんじゃないかと思って先に倒そうと思ったんだ。」
アポン: 「そうだったのか、、、、仕方ないか。」
俺: 「アポンとアゴンなら、少しの間ならやられることは無いと思ったし。」
アゴン: 「まあな、魔石拾って宝を見ようぜ!」
21の魔石を拾い、宝の箱を開ける。
俺: 「鉄人ナイト軍団の角笛 (指揮官として20匹の鉄人ナイト軍団を呼び出せる。
一度使うと消滅するが、鉄人ナイト軍団はそのまま指揮官の元に残る。)だっと」
アポン: 「さっき戦ったのが、鉄人ナイト軍団か?」
アゴン: 「あれを呼び出せるのか、すごい魔道具だな!」
エンビー: 「呼び出した後、ずっとあれがついてくるの?やだな それ」
アゴン: 「ちげーねー」
アポン: 「あははははは そのとうりだね。」
俺は魔石と角笛を収納した。
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