85 コロシアム出場と剣つくり2

翌日も俺とエンビーは剣作りにソリンドラ工房に行くことにしていたが、


アゴンとアポンはコロシアム出場の予定、入りが3時くらいになので、


それまで一緒にソリンドラ工房について来ると言う。


俺: 「お邪魔しまーす」


ジャオカ: 「来おったか、小僧、今日は研ぎからじゃぞ」


待ちかねたかのようにジャオカは言う。


張り切りすぎて、ポックリいくなよ、、、と思いながら、


昨日の剣を研ぎ始める。


ジャオカ爺の研ぐのを見させてもらい、その動きを分析しながら


ピクチャーメモリーに焼き付ける。


なるほど、そうやってるのか、、、


そして自分の剣を研いでみる。


ジャオカ: 「ホウ〜、凄いのう、、、特殊なスキルを持っとるのかのう?


      普通は、できるようになるのに何年もかかるもんじゃが。」


俺: 「師匠のやる事をピクチャーメモリーで覚えてますから、


   それを同じようにやって見てるだけなんですけどね」


ジャオカ: 「なるほどのう、おぬし、モデリングの魔法も使えるのじゃないか?」


俺: 「できますよ」


ジャオカ: 「やはりのう、、、無意識に使ってるんじゃろうなあ、


      イメージ力か、、、ピクチャーメモリーのう。」


俺: 「なんでしょう?」


ジャオカ: 「イヤ、わしにもわからんが、わしの技をよく見とくんじゃぞ」


俺: 「はい」


ジャオカ爺は俺の研ぎ上げた剣を見て、頷きながら、


ジャオカ: 「次はエンチャントじゃぞ、


      その前に試し切りをしとくか、なかなかよく研げとるしな。」


工房の裏に竹のような植物の林があってそこで剣を振る。


ジャオカ: 「バンボーがこれだけ楽に切れれば合格じゃのう、、、」


剣の刃をチェックしながらジャオカが呟く。


アゴンが使ってみたそうに剣をみている。


ジャオカ: 「エンチャントするぞい、  見とれよ」


ジャオカがエンチャントしてみせる。炎魔法をエンチャントして見せた。


俺もやって見る。


俺: 「エンチャント!ファイヤー」


剣をが光を放ち光が剣に吸い込まれて行く。


できたのだろうか?


試しに剣を持ち魔力を流すと刀身がほのに包まれた。


成功しているようだった。


アゴン: 「俺にもやらせろ」


俺はアゴンに剣を渡す。


アゴンも炎魔法を発動した。


アゴン: 「切れ味を見てみたいな、裏のバンボー切っても良いか?」


ジャオカ: 「切ってみろ」


アゴンは試し切りをしながら


アゴン: 「よく切れるぞ、この剣!アグル、俺にくれるよなあ、これ」


俺: 「師匠、良いですか?」


ジャオカ: 「良いじゃろう、じゃがもっともっとたくさん作れば


      もっともっと良い剣を作れるようになるぞよ」


俺: 「はい、また作りにきます。ありがとうございました。」


ジャオカ: 「良い良い、また作りに来るんじゃぞ、今度は魔石を使った剣とか


      ミスリルの剣とかを打って見せてやるからのう。


      なかなか材料が手に入らんから今は見せられんがのう」


俺: 「魔石なら何種類かありますよ。お礼に差し上げます。」


ジャオカ: 「本当か、それはありがたいのう」


俺は何種類かの魔石をジャオカ爺に渡した。


ジャオカ: 「これは、、、良い魔石じゃのう。


      今度来た時使わせてもらうわい。」


俺: 「まだまだたくさんあるので、その時はまた出しますから使って下さい。」


ジャオカ: 「そうか、わかった、そうさせてもらおう」


俺たちは工房を離れてコロシアムに行く。


そろそろ入る時間だ。


アゴンとアポンは選手用の入り口から入って行く。


俺とエンビーは、観客席の方に、


しばらくするとアポンが闘技場に入って来た。


アナウンサー: 「Cランク冒険者、、、、アポン、、、、12歳、、、、


        昨日、ウルクを瞬殺にした実力はAランク並みです。


        近いうちにAランクに上がる事間違いなしの新人です。


        対するは、、、、タイガーホス〜〜、、、


        言わずと知れた、、、、最強の獣でーす、、、、、


        この試合勝者投票権が売られます、


        配当金に注意してお買い求めください。」


売り子さんが廻ってきた。


配当金が100銀に対して、2分、5分、10分、20分、30分、以内と


30分以上又は失敗に対して150、160、180、180、160銀だった。


とりあえず、瞬殺に50000銀賭けておく。応援だからね。


タイガホスといえども魔獣化していないタイガーホスなんて、


アポンにかかれば瞬殺でしょ。


檻が開き、タイガーホスがのっそりと檻から出てくる。


鐘がなり試合が始まる。


アポンが炎の魔剣を発動しながら斬りつける。


タイガーホスは、炎に包まれ悶えて苦しむ。


そこにとどめの一撃で首を切り飛ばした。


アナウンサー: 「あ、、あ、、あーーと燃えているホスの首が飛んだー


        またも瞬殺です!、これは魔剣かあ?


        最初の一刀で、ホスが炎に包まれました。


        そして2の太刀で首が飛んだ〜。


        強い!何という強さ、アポン選手12歳、実力はSランクか〜」


アナウンサーが大興奮で実況をする。


アナウンサー: 「瞬殺に投票した人おめでとうございます。


        しかし強い、つよすぎます。


        魔剣使いが現れました。


        魔剣使いの戦いを見られるとは今日のお客さまは幸運です。


        おめでとうございます。」


こいつもう何言ってるかわかんないんじゃね?


アポンは場外に戻って行った。



コロシアムの興奮が少し冷めて来た頃、アゴンが入場して来た。


アゴンの相手は、ブラックベア、体調2mの熊型の獣だ。


アナウンサー: 「Cランク冒険者、、、、、アゴン、、、、12歳、、、


       この選手も昨日ボアを瞬殺しています。


       今日も昨日のように瞬殺できるでしょうか?


       今日の相手は、ブラックベアです。


       アゴン選手も実力はAランクは確実と思われます。


       投票券が売り出されますのでドシドシ投票して下さい。」


売り子さんがやってきたので換金といつものように2分以内に50000銀賭ける。


単なる熊こうなんて、アゴンにかかれば瞬殺ですよ、瞬殺。



檻が開き、ブラックベアが檻からでけ来る。


ベガが1鳴き「グアオ〜」


鐘が鳴り試合開始。


アゴンは間合いを詰めると、抜刀一閃!


ベアの胴が二つに分かれる。


ベアは倒れ、アゴンは俺の作った剣を見ながら、「良い剣だな」と呟いた。


アナウンサー: 「おーーーーとーーー


        抜刀一閃ブラックベアが真っ二つだーーーーー


        瞬殺です、、、またも瞬殺。


        何という切れ味!何という一撃!


        アゴン選手12歳、実力はSランクか〜


        こんな剣の切れを見ることができるとは、


        今日きたお客様は運がいい!


        なかなか見れる技ではありません!


        おめでとうございます。」


何言ってんだ?このオッサン?まじめに実況しろよな?


訳わからんが、まあいいか。


売り子がやってきたので換金して2人を迎えにいく。


アゴンとアポンが出てきたので、4人で歩き出す。


アゴン: 「明日は、4人で依頼を受けようと思って、コロシアムは断ってきたぜ」


エンビー: 「そうなの?」


俺: 「じゃ、ギルドに行って見るかい?」


アポン: 「そうしようよ」


俺たちはギルドで依頼を探す。


受付嬢: 「そうですね〜、今日は今のところこれと言って依頼はありませんね、


     日にちがかかるものならありますが、、明日またお越しください。」


断られちまった。たいした仕事はないようだ。明日またきて見るか?

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