わたしは白熊亜弥奈やで~!これから、よろしくたのむで~!仲良くしたってな~!(大阪弁)
ヤッキムン
愛媛→沖縄→大阪の中学
わたしは白熊亜弥奈。
沖縄の中学2年生。
「あやなっち」と呼ばれている。
学級委員をしている。
クラスの人気者。
女の子みたいだから。
みんな
「可愛い」
って思ってくれている。
でも沖縄の中学生、みんな、どの子も、ひとりひとり、めっちゃ個性的。
☆
わたしは中1の時は、愛媛県松山市の中学生。
先生は、いつも
「~ぞな」
って、愛媛の言葉でしゃべっていて、愛媛愛を感じていた。
(うしろから読んでも、愛媛愛ww)
中2で沖縄県那覇市の中学に転校した。
☆
沖縄の中学では
「個性的でいること、めっちゃ大事かな?」
って、わたしは思った。
愛媛から沖縄に転校したし、もともと沖縄の子ではないし。
だから、余計、わたしの個性を出していかねば!って思った。
担任の知念先生も、そんなわたしのために、転校生なのに、学級委員に選んでくれた。
たぶん、沖縄でも、みんなと交流させてやりたい!って思ってくれてのことだと思っている。
クラスみんな仲良いので、本当なら3年生になったらクラス替えをするのに、うちのクラスは、そのままクラス替えしないで3年生もいく!って、知念先生は言ってくれている。
☆
でも、3年生から大阪の中学に転校することになった。
知念先生は、いつものように、その日の授業、ぜんぶ終わっても、なかなか教室に来ないから、わたしは職員室まで様子を見に行く。
職員室のドアを
ガラガラーッ
と開けたら、知念先生は机に座ってる。
「先生!」
って呼びかけたら、いつもみたく、優しい笑顔で
「すぐ行くって、みんなに言っといて!」
って言って、わたしに手をふってる。
教室に戻り
「先生すぐ来るらしいから待っててね」
って、みんなに言って、わたしの席で待ってたら、知念先生、教室にやって来た。
わたしの転校の話をされた。
わたしのこと、最初から、ずっと好きで、いろいろ何かと、学級委員のわたしのこと応援してくれてた志伊良さんも、めっちゃさびしそう。
それから
「3年生になったら、やっぱり、このクラスも、クラス替えします」
って、おっしゃった。
いちばん前の、いちばん端っこの席の子に1枚の、ちょっと大きな色紙を渡して
「みんな、この色紙に『あやなっち』への寄せ書きを書いてね!今日じゃなくても良いから、順番に回していってね」
☆
みんなからの寄せ書きを知念先生から、いただいた。
両想いで、3年生でも、同じクラスで、いっしょに仲良くやりたかった喜友名ちゃんからの、寄せ書きを見て、笑った。
『あーっ!今、ちょっと反抗したなーっ!にくたらしい!うっそっさー!』
3年生でも、喜友名ちゃんに、いっぱい反抗したかった。
☆
転校初日に、大阪の新しい中学に行く。
ママも、初日だから、朝、いっしょに中学まで、ついて来た。
ママと学校の職員室に入る。
近くにいた先生に
「今日から、3年生に転校して来た、白熊亜弥奈です」
って言った。
「今朝は、3年生は、学年集会で体育館に、みんな行ってるんです。白熊さんは、2組のようですから、待っててくださいね」
って言われた。
「はいっ!」
って言って、3年2組の教室まで行ってみた。
みんな、体育館に行ってて、いないから、教室も廊下も
シーンッ
としていて静か。
「じゃあ、今日から、この教室でね!みんなの帰るの待ってなさいね」
って言って、ママは帰って行った。
「は~い!ひとりで待ってるね」
って言って、わたしは、ひとりで、廊下で、待っている。
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