結婚
僕は普段はしない
「デュラン、僕は君のことが好きだ。あったばかりでこんなことを言うのは変だと思うかもしれないけど、本当に君のことが好きなんだ。
だから、僕と結婚してください」
そして変態だと思われてないかと不安に思いながらも魔物から助けてくれたことに対する感謝を動揺するデュランへ伝えた後。貴方のことが好きだと、結婚してほしいと頭を下げた。
「……俺
「ッ! それはちが――」
「
僕はデュランが
その上から
「最低だろ、俺。アリスが命を
だから俺にはアリスの気持ちを受け取る資格なんてな――」
「――そんなことはない! この里を救った君は僕にとって
昔の僕と同じだ、何もかも自分が悪いと決めつけて周りが見えていないんだ。
きっと今のデュランにどんな言葉をかけても意味がない、彼自身が受け止めることができない。だから――
「――魔物に殺されそうになった時、僕は
死ぬことがじゃない! もう誰も
「……アリス」
僕は母親にも言ったことがない弱音をデュランへ向かって吐き出した。
デュランが
僕は今から言うことでデュランに失望されるかもしれないことが恐くて泣いているのだと、
「だってそうだろ! 誰も守れなくなった僕に何の価値あるッ! 僕が死んだ所で悲しんでくれるのはお母様だけだ!!
僕は誰かを助けることでしか自分の価値を示せない! なのに死んだら誰も助けられない!! 僕はまた無価値な
「そんなの、当たり前だろ……誰だって死ぬのは恐い。それでも守るためにアリスは魔物に立ち向かったんだ、立派じゃないか」
「立派? 分かったようなことを言わないで!!」
言葉を選びながら
だけどそれを表に出さないようにしながらデュランを
「僕が人助けをするのはそうしないと誰も僕を見てくれないからだ! お母様は僕へ罪悪感を抱いているし、他の大人達も僕の父親への憎しみを隠しきれていないっ」
「……アリス、もういい」
「分かるかい、僕は自分のために人助けをしていたんだよ。なのにそんな僕が立派? 笑わせないでくれよ! 僕は一度だって誰かを助けたくて助けたことなんか――」
「――もう
デュランはそう言いながら僕を抱きしめた。
その
何故なら真剣な表情のデュランに――
「う? ……!!?」
僕は抱きしめられたままベッドに押し倒されて足を魚のようにバタつかせたが
そのまま僕は何度も
「な、な、にを……するん、だ、よ」
「何って、こういうことを期待してそんな格好をしてたんだろ?」
「なっ」
デュランの言葉に僕は真っ赤に
とっさに顔を腕で隠そうとしたがデュランが両手を顔の横で押さえ込んだせいで隠せなかった。
こうなると僕にはデュランを
「可愛いなアリス、とても可愛い」
「……僕以外の女性にもそう言ったことがあるのかい、デュラン? さっきの口づけも
僕は赤い顔を見られた仕返しに少しでもデュランを困らせてやろうと気になっていたことを訊いたが、言ってからもしかしたら自分が初めての相手じゃないのかもしれないと思って泣きそうになった。
そうしてうっすらと涙が出そうになった時、デュランはあっさりと返事をした。
「いや、こうやって一緒に寝るのはアリスが初めてだ。だから上手く出来ているか不安だったんだが、その様子なら大丈夫そうだな。
やり方を教えてくれたヴィンデには感謝しなくっちゃな」
「はっ、初めて?」
「おう、初めてだぞ」
僕はその言葉が
つまり口づけだけで僕の体力を限界近くまで削り取ったあれはあくまでも様子見だったということだ。
そう考えると僕はこれから先ほど以上の
「ありがとうなアリス、俺なんかのために弱音を吐いてくれて嬉しかった。
そして――それと同じくらいムカついた」
「――ひっ」
デュランはそう言うと先ほどまで浮べていた笑顔を消して真顔になった。僕はそんなデュランが恐ろしくて何とか逃れようとしたが無理だった。
「俺があんな
「な、何のことかな?」
僕はそうやって必死にとぼけながらも冷や汗を流していた。
何でか分からないけどデュランは僕のさっきまでの弱音が
もし認めてしまったら何か
「アリス、俺はヴィンデの言うような愛とか好きっていう感情はまだよく分からねぇけど。それでも、俺のためにあんな弱音も吐いてくれるお前のことを愛したいと思った」
「は、はい……」
「だから結婚しよう。俺はアリスの全てが
僕はデュランがそう言うのを聞きながらこれから何回絶頂させられるのか分からず、
「はい!
「うん、よろしく。
俺達は訳あって一カ所に
そう言った僕は恐怖心を押さえ込んでデュランの方へ視線を向けたが、それは間違いだったかもしれないとどこか冷静な部分が判断した。
何故なら
「さてアリス、今夜は寝れると思うなよ?」
「あはは、お手柔らかに」
それから朝までイカかされ続け、全てが終わった時にはベッドは僕から出た液体でグチャグチャになっていた。
ベッドを片付ける人へ申し訳なく思いながらも
翌日、僕とデュランは里の住人が見守る中で
お尻がヒリヒリと痛んで座ることが出来ないため、笑顔のデュランにお姫様抱っこされたまま僕は式へ参加することになりました。
とても恥ずかしかった――デュランのばかっ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます