【再連載】大財閥会長兼現役高校生の俺、家出した学年一美少女クラスメイトと同棲生活を始めました! ~俺の心臓が持たないので場所問わずに抱きつくのは勘弁して下さい!~
刹那の紫苑
第1章 波乱の高校生活の幕開け
第1話 学年一の美少女からのお願い
連載再開しました。
見直し作業をしながらでの更新となりますので、よろしくお願いいたします。
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「突然に呼び止めてごめんなさい!私、お父様と喧嘩して家出してきたので今夜、俊吾さんの家に泊めて欲しいのですが…」
と、非常に困った状況になっている。助けを求めて周囲を見回しても、放課後の教室には俺と沙苗さん以外には誰もいないから助けを求めることも出来ない。沙苗さんは、あの有名な西園寺財閥グループのご令嬢だから、安易に俺の家に泊める訳にはいかない。それに沙苗さんを家に連れていったら、俺が学校に隠している秘密……瀬戸崎財閥グループの現会長だと言うことがバレてしまう。
どうしたもんかと考えてると、再び沙苗さんに話しかけられた。
「俊吾さん……ダメ、でしょうか?」
「うぅ……」
頼むから、そんな上目遣いで俺を見ないでくれ!ってか、顔が近いからもう少し離れてくれ!
断りにくいから!
「……わかった。沙苗さんを家に泊めるよ」
「ほんと!?ありがとう!!今夜はお世話になります、俊吾さん!!」
俺の返事に対して、嬉しそうに抱き着いてくる沙苗さん。俺は心臓バクバクなのが沙苗さんにバレないように言う。
(あ~、これはもしかしたら…俺が隠してる秘密を打ち明ける必要がありそう)
と思いながら。
「嬉しいのは分かったから急に抱き着いてくるのはやめようね、沙苗さん」
「ご、ごめんなさいっ! あまりにも嬉しくて、つい…」
俺の指摘に対して、自分が抱き着いてた事に気付いた沙苗さんは、顔を真っ赤にして俺から離れる。
へ~、可愛いとこあるじゃん。
「さて沙苗さん、そろそろ行こうか?
時間が時間だし、さ」
俺の言葉を聞いた沙苗さんは、慌てて自分のスマホを取り出して、表示された時間を見て驚きの声をあげる。
「うそっ、もう18時!?」
「時間が経つのが早いよね!」
「ほんと、時間が経つのが早いよね…。
所で俊吾さんの家って、どの辺りにあるの?」
(あれ? 何か素で話してない?
丁寧口調じゃなくなってる…)
「ん?俺の家の場所?
この城西学園から近くの最寄り駅から電車に乗って、3駅目の
「えっ!? そこって、超セレブしか住めないと言われてる超高級住宅街じゃなかったっけ?」
「そう、世間には認識されてる場所だね。生まれた時から住んでる場所だから気にしたことなかったけどね」
「そんな凄い所に俊吾さんは住んでるんだね…」
(私のお父様でさえ、土地代が高すぎて住むのを諦めた場所に俊吾さんは住んでるのね。
俊吾さんって一体、何者なの?)
「ん?考え込んでるところ悪いけど、そろそろ行かないと電車の時間に間に合わなくなっちゃうよ?」
「あ、ごめんなさい!
考え事をしちゃってたわ」
「ううん、いいよ。 それじゃ、行こうか。」
「うん!」
(沙苗さんの様子から察するに、俺が何者かって事について考えてたって所かな?)
そんな事を思いながら、俺は沙苗さんを連れて城西学園の最寄り駅である城西駅へと向かうのだった。
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