クトゥルフ神話TRPGについて③

はいどうも、10回綴りの思い出語りも3回目を迎えます。国立劇場で生まれ育ち、もう30回もセッションを行ったと思うと感慨深いです。

今回振り返る10回は、非常に濃いものが多かったです。今までのが薄かったかと言われると全然そんな事ないんですけどね。どれもこれも思い出深いセッション、幸せな記憶です。


21【星の神話、エンドロール】

ネタバレ防止のため30の下へ記載しました。


22【彼方からの君に捧ぐ】

PC……美津崎 灯織(みつさき ひおり)


ふなぁ初参戦卓!!

今回は大人しくしつつふなぁの引き立て役に回ろう。そう思っていたのになんで狂信者なんて作って行ったんでしょうね。

はい。たむちゃんに狂信者の作り方を教わり、ガチで狂信者作りました。信奉先は紅の女王様。

途中までは医者に扮し、裏で魔導書やそれに関わるものを物色。ファンブってSAN値を減らしてツッコまれたりしましたが、終盤まで隠し通す事が出来ました……ホントか?

秘匿でもねーのに秘匿チャットでやり取りを始めるもんで、たむちゃんにはご迷惑をおかけしました。とは別に思ってないんですけども。

地球外からやってきた人間より優れたものが人間を管理する。考えてみれば、その世界は灯織にとっては思い描いていたものだったかも知れません。

それを実際に見て、彼女がどう思ったのか。何を感じて元いた時代へ帰って行ったのか。

それはまた別のお話。未来まで名を残すような事件を起こすのでしょうか、それとも。

1週間でキャラメモ1万3千字を書き上げるという鬼準備の末、最後はちゃんと狂信者としての自分を見せられて安心してます。

機会があれば是非また狂信者で参加したいですね。楽しかったし。

ふなぁもまた遊ぼうね。



23【事象地平のアストロナウト】

PC……草鹿 和翔(くさか かずと)


RPというより、謎解きや探索メインのセッション。故にキャラクター自体が深まったわけではないのですが、それはそれとしてセッションとしては満足いく物になりました。

あちこちでカバーをしつつ、突拍子もない思いつきもしつつ、最後に1つ考えが足りてないといういつものもーやんさんでしたが、同卓の2人に救われて無事生還。

どうやら全生還率はかなり低かったらしいので、新たな実績を獲得出来ました。

あと1つ、あと1歩は永遠の課題です。精進しなければ。

ありがとうダニエル。さようならダニエル。



24【踊れ!クトゥグアムの旅】

PC……レイチェル・ジークリット


せっかくいいものを貰ったし、そこそこおふざけシナリオだったので、満を持してもーやんPCの中でも最強の存在であるレイチェルさんが夏のグアムに登場しました。まあ、後から思えば「喚ばれた」んでしょうけど。

クトゥグアは見えていたんでまあいいとして、開始数十分でいつものあいつが出てきまして。不思議なご縁ですねほんと。

撃っといた方がいいんじゃないかと言ったのは版権的なものじゃなくて、ニャルっぽかったからです。誰がどれだけ気づいていたかは分かりませんけども。

あっちこっちで主に熊の被り物を着た男と一緒になってはしゃぎ回るレイチェルが見れて良かったです。本編というか本国では見られなかった、普段着や水着を身に纏い、化粧をし、髪も整えた、戦いから離れたレイチェルの一幕でした。まあ、拳銃は持ってるんですけど。

あとは何故か母国語英語になってた日本人の花屋さんと、セッション中に不憫属性が付与された高校生。

花屋さんに関しては、母国語英語って言われた方がしっくり来ます。シリアスシーンをぶち壊した件に関しては、あのシナリオじゃなかったら説教案件でした。分かっててやってんのかどうか。

高校生は良かったっすねえ、ほんっっとうに不憫で。キャラとしてはすげぇ美味しい立ち位置になったんじゃないでしょうか。きっとそれ花屋さんが欲しかったポジションだと思います。

あとはそうですね、ちゃんと電気修理でファンブルして、機械オンチな面を見せる事が出来ました。

技能値18しかないクトゥルフ神話技能に3/3成功し、最終的にはシナリオブレイクも出来るような情報をゲット。友達のニャルさんとも絡むことが出来、お土産にクトゥグアの魔導書を貰おうとしたら幸運85ファンブルし、無事ニャルに関する魔導書を入手。

もうニャル様から逃げる事は出来ない模様です。まあ逃げるつもりも無いんでいいんですけれども。

レイチェルのキャラ付けに女神様とニャル様が寄ってきて、愉しいセッションになりました。

レイチェル呼んで良かったネ!次はラスベガスでお会いしましょう!!



25【花冷えに亡く季節】

PC……暁月 陽向(あきつき ひなた)


僕は今までのセッション、自分が作ったPCと、自分と同卓したPCはロストさせないというのを信条にやってきました。KPに用意されたものをすべて楽しみ尽くした上で、必ず全員で生還する、というものです。

全員が全員特別な思い入れを持って作ったPCではないにしても、セッション内でNPCや他PCと関わるうちにそのPCに繋がりができ、キャラクターとしての役割、生き方が出来ていくでしょう。

それをシナリオ後にも感じ、その後の事まで考えてみて欲しい。自分の作ったPCに思い入れや愛情を感じて欲しい。一度きりのセッションを楽しみ、思い出にして、次への糧にして、もっとTRPGの楽しさを知って欲しい。そんな思いがありました。

だからこそ、そこから居なくなってしまうというロストをさせたくなったんです。だからこそ、ロスト前提のシナリオや、ロスト前提のキャラ作成が嫌いだったんですね。

必ずしもハッピーエンドばかりではなかったかもしれませんが、それでも生き抜いて未来に進むというのは正しい事だと信じていますし、それは今でも変わりません。

なので、自分でも驚いていますが、納得もしました。

最後の選択の時。絶対に雨宮千晴だけは死なせたくない。そう思うのはいつも通りでした。違ったのは、自分が死んでも、と当たり前のように思えた事です。

あのロストに関して今思えば、僕が上で書いている、思い出にする、次への糧にする、未来に進むという言葉が答えだったのかなと。

記憶を繋ぎ止めても、周りが忘れてしまう。そのまま千晴が死んでも、自分は明日それを特別に悲しむことも出来ず、マリの死も忘れたままで変わらず生きる事になる。

そう考えると本当に恐ろしかったんですが、それは結局、自分にとってロスト、もしくはそれ以上に嫌な事だったんだなと。

一度きりのセッションを大事にしたいからこそ、そこで起きたことを全て忘れて、もう一人のPCが死ぬ。そのセッションで自分が感じたことを全て忘れてしまう。自分のPCがそんな事になってしまう。それに対する恐怖だったんだと思います。


実際のところ、秘匿HOの内容も忘れてしまったような状態で始まったので、大丈夫かなと不安だったんですが。

途中からはもう、ただの「もーやんがRPをしているPC」などではなく、陽向が確かに生きていました。あの時の選択に僕の意志が介入する余地はなく、PCである秋月陽向が当たり前にそれを望み、幸せなままで死んでいったんです。

その決断が陽向の優しさであり、それを受け入れてくれたのが千晴の優しさであったと。

こんなに優しいロストはない。あんなに暖かな終わり方が出来るなら、どんなに幸せなんだろう。

自分が通過したシナリオの中では間違いなく1番のRPが出来て、1番切なくて、1番暖かで。正直に言うと1番満足し、1番後を引いているセッションになりました。

表向きな結果だけ見ると僕の信条に反する行動を取ったこの子が、実質誰よりも僕の信条を体現したPCになったという。皮肉であり、それに気づけた事は幸せでもあります。

次はいつこれが更新されるのでしょう?それも楽しみにしています。



26【スーサイデッドメアリンク】

PC……音蒔 司(おとまき つかさ)

KPC……厚芝 守希(あつしば もりき)


いやぁね。この2人をRPシナリオに連れてったらね。そりゃそうなるよね。はい。

本編だけではなくLfTもあるので、恐らくこの2人の解像度は傀逅PCどころか全PCの中でも頭1つ抜けてると思います。

守希ならそうする。司ならそうする。2人の自然な日常と、たった少しの非日常が綴られた物語。すっごい、良かった。RP中に我慢出来ず泣いてしまったのは実際初めて。

最後まで傀逅の時の話はしませんでした。司にとってあの時の記憶は、守希には忘れていて欲しいものだったので。ただ、覚えてないのにあの時の顔が浮かぶと言われて、本当になんというか、ずりぃなぁと。

結局お互いがお互いに賭けてたのも、全部自分より相手の方が大事だからだよね。自分より相手に幸せになって欲しい。

互いに普段の接し方は違えど、傀逅をくぐり抜けてより強くなったその思いは、このシナリオにて大きな花を咲かせました。

あの時と同じ夕焼け空。大切な人を守るために命を捨てる覚悟をした守希と、大切な人を守るために世界を捨てる覚悟をした司。

いつかの賭けは、もう忘れてください。

日記とはいえ守希にそんな事言われて、司が発狂するほどキレたのは解釈一致でした。それはキレる。うん。

そこまで辛かったのに気付いてあげられなかった自分への怒り。そんなに辛い事を1人で抱え込んだ馬鹿な妹分への怒り。自分や自分の大切な人にそんな不条理を与えてくる名状しがたき者らへの怒り。

それはもう、多分人生で1番キレたと思います。故に観覧車で会った時に、馬鹿を1発ぶん殴りに来た、なんて言ったんですね。あれは、自分へも向けた言葉だったと。

守希への怒りはそんなに大きいわけじゃないんですけど、ただ1番守希に響くアプローチは何かと考えたら、やっぱり遊びや冗談じゃなく、本気で殴りに来た、と伝える事かなと思いまして。思った通り言葉に詰まったとの事でした。

そこからはもう、動画見ろとしか言えないんですけど。ただただひたすらに「守希が大事」という事を伝えました。


「死ぬなんて言わないでよ、お願いだから。私の為とかそんなの関係ない。世界なんかどうだっていいから、一緒に居てよ守希」


傀逅からずっと強かった、どんな時も自分に誇りと責任を持ち。涙を見せることなく、なんとかなる、大丈夫だと強がり続けた司が、堪えきれず弱さを見せた場面。

泣かずにはいられませんでした。


2人が生きるという事は、世界の終わりを止められないという事です。でも、その為にどちらかが犠牲になるという選択は出来なかったです。

2人で最後まで幸せだったならそれでいいんだ。いいんだけど、この2人は絶対に生きていて欲しい。ロストしたら立ち直れない。

葛藤はありました。でも、信じる事しか、祈る事しか出来ませんでした。自分が集めた情報と、そこから導き出した仮説。それを信じて、世界を捨てました。後悔はしていません。

だって、最後の最後までお互いに自分の1番大切なものを信じられたんですから。


正直言うと、花冷え以上に感動するというか、強い想いを得るシナリオは無いと思ってました。

まだまだ世界には知らないものが眠ってるんだなぁと教えられましたね。最高のシナリオと最高のキャラチョイス。最高のRP、最高のエンディング。

間違いなく自分史上に残る最高のセッションになりました。



27【NapFrappe】

PC……ハク(No.0708) 本名・ナル

これに関しては言わせてくれ。俺は頑張った。考えて考えて考えて、この道しかなかった。思考量によるカロリー消費が多過ぎた。やっぱりあと1つ、あと1歩が足りないんだよな。

相方がもっとなんというか、生きるって方向に行ってくれたら、最後俺が悪者になってでもPvPやって、殺される事で世界の寿命を伸ばそうと思ってたんですけどね。秘匿でも話してたし。

ただ、なんかあんまりそんな感じじゃなかったんで、ああなりましたと。

なんか最近業を背負わされる事増えたな?

悔いがあったかと言われるとどうなんでしょう。もーやんさんなら気付くと思ってた、と言われると、それが悔いでしょうか。

ただね、出来ねえよそれは。気付いてもハクには出来ねえ。もっと悪辣なPCならまだしも、その選択は出来ねえや。気付けなかった事は本当に悔しいけど、その思考に至らなかったのはちゃんとハクくんとしてそこに居たからだと思うんですよね。

余りに引きずってしまったため、アフターストーリーも書きましたとも。まあ、そうなる。ごめんなハクくん、でもきっと君はそうするはずだから。

ハク、という名前がノアにとって大事なものだった事を後で知り、自分が書いていたアフターストーリーで心が壊れかけました。

しんどかったけど、今となってはいい思い出、いいセッションでした。ありがとう。



28【火星より】

PC……エルフリーデ・フランツィスカ・フォーゲル(エリィ)


そっか。達者でな。

日本語分かるけど口悪いというキャラです。母親の旧姓はバース。つまり、アイリーンかイレーヌの子孫という事になりますね。はい。だから口悪いんすね。

結構分かりやすいシナリオであり、ロールプレイもそこそこにガンガン進行していきました。

1番時間がかかったのが、マイケルが人間かどうかという判断。もーやんさんは置いてく気満々でしたが、KPのガイアくんがやたら粘るため、じゃあ撃ってみて耐久力確認して人間っぽかったらええわという脳筋プレイになりました。撃たれたマイケルェ……まあ軍人だし仕方ないよね。うん。

でもあれはガイアくんも悪いよー、何か言うことあるか?って聞いたらお前たちの宇宙船のコントロール権限あるとか言い出すんだもん。脅しだと思うやん?そうまでして助かりたがるか?って思うやん?

そういうことです。マイケル、今日の俺は紳士的だ。運が良かったな。



29【風の又三郎】

PC……美津崎 幸穂

俺ね……ミツハとアザミの事ね……大好きだったんよ……本当に妹みたいな感じで、大事に思ってたんよ……。

それなのになぜ俺は気付けない……気が抜けたとか間が空いたとかは言い訳に過ぎないんだから、ホント好きな事くらいちゃんとしろよ俺。はぁ……なんであそこであんな事言ってしまったんだか……。

はい、とね。反省点1がこれですね。こればっかり言ってる気がします。もうなんか、反省点が多いというか、自分の足りないものに気付かされたセッションになりました。

楽しかったですよ、もちろん。凄く良いシナリオで、謎解きも程良くて。ええ。謎解きは出来たよ。嬉しかったよ。でも俺がしたいのは結局RP。俺はただその子の生きる世界が見たい。何をどう感じて、何を考えて、何をするのかが見たい。結局そこ。そう思うと出来る出来ないはさておき、広義的には謎解きは向いてないのかも知れません。

いやね、ロールプレイは頑張ったんすよ。道中もそうだし、最終日、皆がまだスイッチ入ってないのが分かったから、こっちも火が入ってない炉に無理矢理火を入れて、とにかく何か喋ろうと頑張ったんすよ。そこは自分を褒めたい。静かな空気に流されずにしっかりと出来た事を。

まあ、はい。その流れで最後にミツハではなくお姉ちゃんの話をしてしまったのはもう、PL人生の汚点です。はい。これさえ無ければ、個人的にはまだ良くやったと言えるセッションだったものを。何してんでしょうね全く。

はい次。

反省点その2。セッション中にブレーカーが落ちたように押し黙ってしまった事。

何なら周りにとってはこっちの方が酷い。これは本当に申し訳ない。場の空気も悪くしてしまい、周りに負担もかけてしまって最悪だったと思います。真摯に受け止め謝罪をします。

今だからこそ言ってしまうと、途中でブレーカーが落ちてしまったのは「時間を戻す」という行為が原因。あれは正直言って、心が砕けました。

起きてしまった事、過ぎてしまった事はどうしようも無いから、今出来うる方法を皆で考えて納得出来るならそれで良かった。PC達が歩んできた記憶や記録を都合で書き換えられるなら、俺らがここまでやって来た事は一体なんだったんだってなって、セッションの世界から現実に弾き出され、帰ることが出来ませんでした。

ただ、悪いのはこちら側であって、決してKPさんでは無い事だけは分かって欲しい。元々聞かれないと情報は出さないっていうスタイルでやってる中、こっちも頭の片隅くらいには無くてはいけないはずの滝の事を、自分達で勝手に後で行けばいいと決めつけて聞きもしなかった。

そのせいでKPがスタンスを曲げてまで情報を取れるようにしてくれたのは、温情以外の何物でもない。

悪いのはこちらで、勝手にブレーカーが落ちたのも自分。本当にお見苦しい所をお見せして申し訳なく思っています。

雰囲気を察して、僕が居ない分ロールプレイをしてくれた3人にも感謝と謝罪を。あそこまで酷く落ちたのは初めてだったのですが、お陰で救われました。

これだけ悔恨の情に駆られているのは、全て未熟な自分が悪いという事に向けてであり、同卓してくれた皆やKPさんに向けたものではありません。これを読んで不快に思われたり、悲しくなられたりする事があれば、それも併せて謝ります。

もっともっと細かい所にアンテナを張り、小さな事に興味を持ち、よく見てよく聞いてよく考える様にしなければいけないと学ばされたと同時に、更なる成長のきっかけを貰いました。

色々言いましたが、すごくいいセッションだったんですよ。だからこそこんなに悔しがってるんだって事を分かって頂ければ幸いです。

ニラトルフで学んだ事を無駄にしないようこれからも精進しますので、もし良かったらこれに懲りずまた遊んでやってください。



30【ヴェルネの天使は死を歌う】

PC……アンジェロ・フィオレンティーノ

最高。かわいいショタ最高。NPCと関係性を深められるシナリオ最高。

本当に美しいシナリオでした。これはマジで大好きになりました。どれくらい好きかと言われると、シナリオとスチル集を買ってオリジナル曲を覚えてスチルはスマホの待受になるくらい。

ミカは言わずもがな、ケイルとガブリエルがお気に入りです。あいつら素直じゃなくてかわいいんです。素直じゃなくてかわいいあいつらを素直にさせて2度美味しい。ご馳走様でした。

あと個人的に好きだったのはアゼルとウリエとダニエルとテグとリクとマリクとアドナと……いやもう皆好きなんですけども。


アゼル。

最初は狂信者かこいつ?って思ったんすけど、話してみると信心深いけどちゃんと周りも見えているというか、本質を感じてる感があって、アンジェロくんすごく助けられました。つまり、見えるもの見えないもの、全てのものに感謝しなさいと。何かにいつも守られている、助けられているという意識を持とうと。これは本当に現実にも通じるものがあるね。皆がどう感じてたかは分からないけど、俺にはアゼルの言ってる事は伝わりました。ありがとう。


ウリエ。

この子はとにかくかわいかったなぁ。プリンあげた時めっちゃ好き。食事スチルで1人だけナプキン付けてんのも好き。もうちょい絡みたかったけど取っ掛りがなかったところにあれだったから、ほんと良かった。ラトのことチラチラ見てんのかわいい。かわいさで言えばこの子が最上位だったのではないでしょうか。


ダニエル。

ラトが最初に出会った時から、こいつに歌の指導出来るのは俺しかいねぇと思って、それからずっと会おうとしてました。

力むと喉が閉まって声が詰まる、リラックスして声の出どころと通り道を意識する、上手く歌おうと思い過ぎない、など。この辺は、ネット上の知り合いの元プロ歌手で声楽やってる人に聞いた話なのです。

あとはもう、僕が常々気にかけてる、楽しく歌うこと。歌うことを楽しむこと。それは伝えなきゃなと思ったので。苦しそうに歌ってるのって、聴いてる側にはすぐ分かっちゃうんですよね。で、何より嬉しかったのは彼が天使にならない道を選んでくれた事。

これからもよろしくね、ダニエル。


テグとリク。

最初は俺が絡んだとはいえ、エミリオにパスしてからはめぇが上手くやってくれたなぁという感じ。末っ子ムーブ良かったですよ。

シャンプー含め美容の話はたむちゃん得意分野なので、多分本来無い話が沢山あったんじゃないでしょうか。エミリオがテグの顔ブラシでもこもこしてんのすげぇいいなおい。

リクはなんかもう天使でしたね。無邪気でかわいい、エミリオとはまた違う方向の末っ子。周りの子達が大好きなの伝わってきて尊かったですね。はい。

テグが残り、リクが天使にと。うーん、リク、そうかぁって感じはしたけど、エミリオを見てそうなったなら自然かなぁとも。難しいけどね。


マリク。

結構性癖だったんすよね実は。褐色肌、目元のほくろ、八重歯、三つ編み。かわいい。

褐色というのはいいものです。まあ、全部好きなだけで褐色が特別にってわけじゃないんですが、そういう日もあるって事です。

天使になったのも、生い立ちが関係してるとはいえ、先に天使にアゼルが心配だったことと、アゼルを気にかけていた時間が楽しかったからかなと思うと、まあ仕方ないかと思いました。もう少し深く関わってたら除隊を選んだ可能性もあるのかなとは思うけど、まあ彼にとってはそれが自然だったのでしょう。


アドナ。

この子はもう、チルがかなり行ってたのでほとんど完全に任せてました。最後の説得の場面も、この子が居るからケイルの居た1号室を譲ったので。しっかり関係性深めてくれてて、僕はたかお状態でした。

ケイルとの関係改善の際には僕も頑張りましたが、アドナの方から歩み寄ってくれたのは良かったです。

世界ネコ大全とかいうアルファコンプレックスでは禁書に指定されてそうなかわいい本読んでたり、年長側だけど世話焼かれる方が光る側の子だったので、相性良かったのではないでしょうか。


ガブリエル。

出会った時から、年相応の子供っぽさと委員長気質を持った子だと思ってました。そして、絶対これはケイルと仲良くなれるし、仲良くなったらいいコンビになりそうだなとピンと来ましたので、だいぶんお節介をさせていただきました。

ルールを曲げてでも友達のためにという選択をしてくれた事、そしてその時の俺のダイス。

ドイツ語でのやり取りや、ミカを失ったアンジェロをケイルと一緒に慰めてくれた事。

何より、自分とケイルを繋いでくれたのはアンジェロだと言ってくれた事と、そこで僕じゃなくてミシェルとこのお花だよと言えた事。

これが俺のやりたいRPなんです。良くやった俺。

しっかりと関係性を深めていたからこそ、本当に得がたい想いを感じさせてくれました。

ありがとうガブリエル。


ケイル。

最初に挨拶に行った子であり、1番のお気に入り。最初はめんどくさいと思われてた。でも、きっとこの子はいい子だと俺の中の何かが言ってたので、それを信じてこの子に尽くそうと決めました。

ガブリエルの育ててる花を取ってこいと言われた時から、黙って盗む気は毛頭なく、きっと説得すれば分かってくれると思っていました。説得する自信があったし、ここは頑張らないとという意思が強かったです。

だから花を取ってくればいいんだよね?と聞いたわけです。手段は問わないんだよね?と。

この子を取っ掛りに色んな子達と交流する事が出来ました。特にガブリエルやアドナは因縁があった中で、その凍った関係を溶かし尽くして仲を取り持つ事ができ、仲良くなった様子を見せてくれたのが本当に嬉しかったです。

この子に関しては除隊を選んでくれました。行く宛てがないと言うことで、除隊後はアンジェロが一緒に住もうと誘います。

その後どうなったのかは、アフターストーリーにて。

と思っていたのですが、続編があるとな!?しかも、ケイルとは一緒に過ごしててもいいとな!?なんやそれ俺のためのシナリオか!?

はい、というわけでですね。

【ヴェルネの天使は死を歌う】

の続編となります、

【クピドは僕に口付けない】

こちらも是非お楽しみに。大人になった彼らは、一体どんな姿を見せてくれるのでしょうか。


ミカ。

本当に救ってあげたかった。俺1人が聞こえていた、気付いていたあの時、もし何か言えていたなら。動けていたなら。子供なんだからやってみても良かったのかなと、悔いています。

居場所が欲しかったなんてそんな。君の居場所はここで、君がたとえ歌えなくても君を愛する人は必ず居るよ。それを伝える前に天使になってしまった彼を、本当に切ない気持ちで見送りました。

最後までお兄さんとして強がって、もう本当にこの子はと。ただ、彼の残してくれた歌はずっと、サンタ・アンジェリ聖歌隊に歌い継がれて行くと思います。

アンジェロが除隊してここの先生になりたいという夢を持ったのは、ミカの影響が大きいです。

この場所が誰かの居場所であって欲しい、という願いを込めて。

誰もが愛されていいんだよ。愛されるのに資格も何もいらないんだよ。

あなたを愛してくれる人は、必ず居るんだよ。

そんな想いを込めて。今日もアンジェロは女神様へ祈りを捧げ、天使の子守唄を歌っている事でしょう。彼の夢が叶っても、それはきっと変わりません。


ラト。

いいキャラでいいポジションだったなコイツは。尊みの波動を感じ取るプロであり、年長でありながらドジっ子。ただ、多くの子と関係を深めた訳ではないにせよ、アドナやダニエル、特にアドナに関しては、彼が天使にならなかった大きな要因がラトだったのではないでしょうか。

除隊後は何をしてるんですかね。アドナと組んでアーティストになってても良かったかもしれないけど、続編の関係で難しいのか。うーむ。

まあ、きっとラトのことをずっと応援している事でしょう。

除隊後は世界的なスターになっているそうで。スイスの山の麓で歌っていた少年が、今や世界を飛び回る売れっ子。ドアはマネージャーが開けてくれるようになったのかも知れませんが、くれぐれも気をつけてね。


エミリオ。

こいつ悪いやつです。セッション中にもーやんさんを泣かせてRP不可状態にしたPCはこいつが初めてです。

それなのに、終わった後にさぁ。本当は最終日前の夜に、天使になることについて相談して、止めるなら止めて欲しかった、なんて言うんですよ。

悪いやつです。僕はまた業を背負うことになりました。

でもねー、やっぱロールプレイしていくにつれて成長してったよね本当に。後半はもうちゃんとエミリオとして喋ってたもん。

喋ることがないっていうのはロールプレイするにあたって難しい悩みなんだけど、そのうち気にならなくなって自然にエミリオとして話してたかな。

最初の方とか結構付いてきてくれて、わりと周りのキャラが見えているというか。憎たらしいけど憎めない、いい末っ子でした。

なので、思い入れ深めすぎて泣いちゃったんですねぇ。エミリオが天使になるって思うと、マジで滅茶苦茶寂しくて、もうダメでした。

アンジェロが除隊する時に交わした約束。語った夢。ずっとずっと大切にして、いつか必ず帰って来ますので。

どうか見守ってやってください。ありがとう、エミリオ。またね。


長々と書きましたが、アンジェロは天使にはならず除隊しています。

何故か。上にも書きましたが、自身の思い出の地でもあり、天使になった子供達への想いが詰まったサンタ・アンジェリ聖歌隊を守っていきたいという気持ちがひとつと、居場所が欲しいというミカの言葉がきっかけになって、この場所を誰かの居場所にしたい、誰かが居てもいい場所にしたいという気持ちがひとつ。

あとは、純粋に自分を助けてくれた聖母マーテル様への感謝の気持ちがひとつといったところでしょうか。アンジェロ、実は最初からマーテル様嫌いじゃないのでね。

アンジェロが声をかければ、忙しくしているラト以外の子は集まってくれるかな?

そうしたら、きっとサンタ・アンジェリ聖歌隊は優しさで溢れたいい場所になると思います。天使になる、ならないっていうのは、もしかしたら無くなるかも知れませんが。

それでも、マーテルと子供達が交流出来る機会は、アンジェロならたくさん作るんじゃないでしょうか。

書きたいことは沢山ありますが、この辺で。



21【星の神話、エンドロール】※ネタバレ防止の為下に移動

PC……琴岡 花奏(ことおか かなで)


小さな頃に弟を失った悲しみを音楽が救ってくれたという過去を持つ、音楽が大好きな女の子。

キャラシを書いてる途中でビビビッときました。そういえばロックバンドおったやん!と。自分のキャラと、仲の良いバンドリーダー。名前の元になった2人のファンにしよう!

そんな設定が最後に活きました。私の大好きな人達は、神様なんかに頼らなくても、私を救ってくれたから。自分の大好きなものを心の底から信じる事の出来る、芯のあるいい子に育ちました。

ほんでまあ、めぇちるのRPも良かったんですよ。

めぇは特筆するべきはもう最後のシーンとダイス。痺れましたねえこれは。狙ってんのかどうかは知らないんですが、こういうとこでキッチリ逆側を見てくれるのはマジで助かるんです。僕が真っ直ぐ行きたがりなので。

中々キャラが固まらずに悩んでいた様子ではありましたが、皆と旅をし、ロザリーやアレクの過去を知り、経験していく中で考え方が決まってきたのかな。最後のRPは、本当にセッションの中で成長した姿が見られて嬉しかったです。

ちるはとにかく飄々としたPCでした。こういう性格のPCが多いのもあるけど、自然体でスッとキャラに入り、そのPCが言いそうな事を言って来るんで、RPに変な澱みや違和感がない。こっちも返しやすいんですよね。思えばそれが1番顕著に現れたのはスワンプマンだったのかも。

数える程しか同卓してないとはいえ、印象深いセッションをくぐり抜けてきた事もあって、相性の良さは感じます。願わくばこれからもこの2人の加わるセッションを見たいですね。



さて、そろそろ年の瀬でもあります。

国立劇場の皆様、及びこの度改めて国立劇場に加入いただいたたぴおかさんには、本当に1年間素晴らしいものを共に作りあげ、また見せていただく事が出来ました。

本当に感謝しています。心からありがとうございます。

もしよろしければ、2025年も、そしてその先も、共に良いセッションをしていけたらと思っております。

まだまだ未熟ではありますが、今後ともも〜やんを、そして皆さんの国立TRPG劇場を、何卒よろしくお願いいたします。

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