30.ここにいるよ
赤い光に輝く無数の
その
「うん……きたよ、ここまで」
「なんか俺、神さまだったみたいだからさ」
「『ねー! びっくりだよねー!』」
「『ずっと
「テ、テンプレ? 駄目オヤジ?」
「『そー! 一升瓶を抱えて昼間っから大暴れするとか、会社に泊まり込んでお色気な秘書と不倫するとか、そーいうヤツ!』」
「両極端だね。ええと、どっちも想像が難しいんだけど、神さまっぽいの? それ」
「『イメージ! イメージの話!
「そうかな。そうかも。複雑だよね」
「俺は、ちょっとどころじゃ済まなかったよ。でも、なんて言うのかな……安心もしてる、じゃ、情けないかな」
「『情けないのが
「今ここで、
サーガンディオンの
「『大丈夫。あたしは……ちゃんと、ここにいるよ』」
「『でも、お月さまとも、おしりの尻尾の先っちょでつながってる。少しずつ、こっちに引き寄せてるよ』」
「
「『物理の授業、ちょっと苦手だったし、地球がどうなってるのか……ちゃんとは、わかんないけどさ。でも大変だよね、きっと?』」
「『
「
「『本気の答え、聞かせて欲しいな!』」
八節の太い
サーガンディオンの四肢の
赤い星空、
********************
次元の
すべての
ハニカム
可視光、電磁波、重力波、あらゆる信号の位相を曲げた異次元の存在は、狙うことも捕らえることも不可能だ。だからパルバトレスの右眼の
何度目かの、ビーム照射で崩壊させられた
「さあ、どうする?
「『おー、すごいね! がんばってるねー!』」
パルバトレスの鼻先で、可視光が結像した。
「
「『んん、それは分かれる前の名前なんだけど……ま、いっか。別のなにかってわけでもないしね。はい、
「『わぁ! ちょっと濃いめで好みじゃないけど、カッコいいお兄さん! お兄さんのお名前は?』」
「分かれる前……
「『あれ、ガン無視? 感じ悪ーい……でも、まあ、あたしこう見えて意識高いから! 心広いから! そう、向こうから分かれて、独立したの。お兄さんと同じだね』」
「我ながら、
「『似たようなものって言ってくれたよね? それから、うん、デートに野次馬は迷惑だよね! だから分かれて、お兄さんと遊ぶことにしたの。ほら同じ!』」
自分の軽口で論破されて、
「『今のお兄さんも、
ことさら右眼でウィンクした
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