23.心配してた
明からさまに非友好的な
ソフトモヒカンの銀髪にターコイズのボタンダウン、ボルドーのレザーボトムスという難易度の高い組み合わせを、二メートル近い長身とバキバキの筋肉が力技でまとめている。
「
「不本意の
「しづ
「言葉の意味、わかってるか? 日本人なのに金髪で、ぼくっ
自分のことを、かなり丈夫な
「うるさいなあ。
「そっち呼びか。俺のは
「なっさけない理由! でも、じゃあ、ぼくもそれで。文句ないでしょ!」
「いや、妹が実は外国人だから、なんておかしいだろ。
「ちゃんちゃら大きなお世話さま! そんなに設定が大事なら、
「
「まったくもって
「あの……わかりました、わかりましたから。なんでもいいですから。とにかく、今、あんまり余裕ないんで……しばらく一人に、してください」
「
ベッドを半分ほど出かけた、中途半端な姿勢でいた
「
背筋を戻して、
感謝の気持ちだった。
そして続けて、今度は背後の
「設定の混乱は致し方なく、申しわけもありませんが、これを好機とも考えましょう。やはり早急に、わたくしを妻と改変するべきです」
「ちょっと! しづ
「待て待て。おまえら、そういうところが無神経なんだぞ? なあ、兄弟。女が原因の傷心なら、ここは男同士、黙って酒でも
「ええと……未成年ですよ、俺」
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直接の破壊は少ない地区も、前代未聞の
死者と行方不明者の数は確認できないほどで、身元がわかる生存者の方を住民登録数から差し引いて、出てきた数字に約をつけて報道された。その生存者の方も、
軽傷以下の人たちは、自治体が借り上げたホテルや宿泊施設に案内された。重症者は入院設備のある病院か、ある程度の地区ごとにグループ分けして、公民館や学校に仮設した臨時病院に収容された。
合わせる顔がない、などという
「……生きてるね。お互い」
「一応、心配してた。
「本当だよ、もう……っ!
「ちょ、ちょっと待って!?」
「
ひび割れた画面の向こう側に、笑顔の
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