4.けっこう盛り上がったじゃん!
そうだ、駅とか街とか、被害はどうなっているのか。
振り向こうとして、目まいのように一瞬、視界がぼやけた。戻った視界は、もう
「あ、あれ……? 俺は……」
「神さまです」
「ぅおふっ!」
海は、まだ泥の混じった波が、不規則に荒れている。怪物と戦った
「ええと……お疲れさま、です……」
「いえ、その……大変そう、でしたから。あの、サー……ガンディオン? の中、
「
「は、はあ」
「神さまの
「はあ」
「ですが。
「は……?」
「この
「はあ……っ?」
「神さまの御趣味になぞらえれば、わたくしたちの戦いはこれからです、となります」
「……っ」
だいぶ仕事をしなくなった
なにやら、ふん、と鼻息が
********************
ようやく
怪物の
その、最初に
「いーね、いーね! 最初から、けっこう盛り上がったじゃん!」
一人だが、姿のない声が、
『へー、すごい。ホントに出たんだー』
「なにー? あたしの
駅の向こう、
『まあ……宇宙ができてからこっち、時々そういう
「すっごいムカつくよね! なんか、普段はほったらかしで、家にも
『んー、だいぶ古くない? そのテンプレ』
「だって海外ドラマとか、やっぱ、細かい感覚が合わないんだもん。最近は国産モノも、初見インパクトだけの、無理な展開ばっかだし」
『
「うわ、ムカつく! あっちだけじゃなかった! 宇宙ができてからこっち、なんて
『まあまあ……女子のイマドキ議論は置いといても、さ。
今度は、調子だけで苦笑したような声に、
「あははは! 上等、上等! あたしたちが、それだけ大災害になったってことじゃん。むしろ、ここでテンション上げないでどうするの、って感じに、もっともっと上げていこー!」
怪物たちと同じ、五十メートル以上の高さから、ビルの隙間の路地裏へこともなげに着地して、ちょっとだけ乱れた髪や制服を整える。
「でも、そっか……
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