初めてのデート! その1
「今日はいい天気ですし、“デート”行きませんか?」
朝食を食べている途中に、ヒカリちゃんが提案をしてきた。
「デ、デート!?」
「はい、引っ越したので、いろいろと買い足したいものもありますし、よかったらどうですか?」
「う、うん! もちろん!」
「よかった! では準備しましょうね!」
ヒカリちゃんは手を合わせて、嬉しそうに、にっこりと微笑んだ。
デートかぁ……。あれ? これって初めてのデートだよね? うっ……そう思うとなんだか緊張してきた……かも。
♢
顔を洗って、洋服に着替えようと寝室に入る。
「え!?」
「きゃあ!」
そこにはお着替え中のヒカリちゃんがいた。服を脱いでいる途中で、可愛らしいピンクの下着が見えた。
そして、下着からはちきれんばかりの胸に、思わず目が行ってしまう。
「あ、ああ、ご、ごめん!」
「い、いえ、こちらこそお見苦しいものをお見せして申し訳ありません!」
「そ、そ、そんなことないよー!」
「あ、ありがとうございますー!?」
顔が真っ赤になったボクは急いで、寝室から出て行く。
ふぅと、息を吐く。お互いの着替える場所、決めておかないといけないな……。
♢
「お待たせしました……」
数分後に着替え終わったヒカリちゃんが出てきた。
品の良さそうなワンピースを身を包んだ彼女は、すごくお嬢様っぽく見える。実際、お嬢様なのだけど。
「ど、どうでしょうか?」
モジモジと頬を赤らめて、こちらを
「すっごく似合ってるよ、ヒカリちゃん……」
「そ、そうです……か? ふふっ、ありがとうございます」
洋服を着て、朗らかなに微笑む彼女はまるで天使のようだった。
「……ナギサ君が褒めてくれて、とっても嬉しいです」
そう言って彼女はボクに優しくキスをした。
「んっ……ちゅっ……。えへへ、嬉しすぎてチュウしちゃいました♡」
「ヒ、ヒカリちゃん……」
か、可愛すぎる……。まだデート始まってないのに、これからどうなっちゃうんだ……。
♢
仲良く手を繋いでショッピングモールへ。道中、羨ましそうに見てくる男性の視線が突き刺さった。
『な、なんだあの女の子は……』
『レベルが違うぞ……。どっかのモデルか?』
『わぁ、まるでお人形さんみたいね……』
『羨ましい! 妬ましい! ああああああ!』
『あの優男、どうやってあんな上玉捕まえやがったんだ……』
『あら、あのボーヤ、可愛いわね……』
うん。かつてはボクもカップルを羨ましそうにみてたことがあるから、気持ちは分かるよ……。
彼女の横顔を改めて見る。
非の打ち所がないその顔に、ボクは思わず見惚れていた。
「ふふっ、どうかしましたか?」
「いや、改めてヒカリちゃんは綺麗だな……って」
思わず本音が漏れ出ると、彼女は顔を真っ赤にする。
「も、もお〜! 人前で何言ってるんですかぁ!///」
「だってほんとなんだもん……」
「ナギサ君のばかぁ……///」
♢
ショッピングモールに着いて、始めに連れて来られたのは“ランジュリーショップ”だった。要するに女性用の下着屋さんだ。
「はい、最初はここですよ!」
「うん、じゃあボクは外で待ってるね!」
ボクは外に出て待っていようとしたが、ヒカリちゃんにがっしりと腕を掴まれる。
「全く、何のために一緒にきたと思ってるんですか……」
「いやだああああ! 店員さんに白い目で見られて興奮しちゃうううう!」
「興奮しないでください……。大丈夫ですよ。カップル客なんて普通ですから。ほら、見てください」
「あっ、ほんとだ……」
辺りには、
「そ、それならなんとか……」
「はい、行きますよ♡」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・作品フォロー
・フォローの下の方にある☆で評価
よろしければぜひ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます