カマキリ

スベスベケブカガニ

第1話

 これから話すことは、少し暗い話になるし、たった数時間の出来事のことで、語ることは希望ではないし、かといって絶望でもない。

 ある人にとってはメッセージかも知れないし、そうでない人にとっては危険思想なのかも知れない。

 わたしはこれからそういう話をするのだ。気軽に聞いてほしい。


 それは、昨年の秋のことだった。

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