第1話 初配信!ご挨拶代わりゆったり農場ライフゲーム!

 わたし、一般 仁子!これからVtuberの中の人になるの。

 そして、これが私の運命共同体Vtuber『マレぐま 茶子ちゃこ

 栗色のさらさらボブにはマレー熊耳がついていて、きらきら光る栗色の目の女の子。顔はすでに優勝している。

 今日から始まるVtuberマレ熊茶子の生活。まったりゆるゆる楽しむぞ~!


【初配信】マレ熊 茶子です。さっそくだけど、ゲームをやるよ!【初めまして】


「はい、皆さん初めまして。わたしがマレ熊 茶子です。じゃあ今日やるゲームを紹介します!」


コメント:いや、はやくね?

コメント:もっと自己紹介しろ


「あ、コメントついた。五人も見てくれてる! 嬉しっ! ヤッホー見てるぅ~?」


コメント:ヤッホー

コメント:なんだただのばかか

コメント:顔はかわいいな


「ありがとう! わたしもわたしの顔好きなんだー。自己紹介は追々ね! とりあえずゲームしたいです。みんなも好きでしょ、ゲーム! はい、本日わたしがやるゲームはこれ! 大人気の農業ゲーム。スローライフを楽しんじゃいます~♪」


コメント:農場運営ゲームね

コメント:これオレもやりこんだな~


「ずーっとやりたかったんだけど、やり始めたら、のめり込んで止まらなくなりそうでね。でも初配信記念に始めちゃいます!」


コメント:かなり要素多いぞこのゲーム


「そうなんだよね楽しみ~。あ、私のマレ熊って名前はマレー熊からとってるんだよ。耳もついてるでしょ」


コメント:突然の設定語り

コメント:不思議ちゃん系か


「茶子は髪も目も茶系だから。単純でしょ。うわ~ゲーム始めたら農場いきなりもらえた! しかもこんな広いやつ」


コメント:茶子ちゃんはマレー熊の国から来たの~?


「あ、そういう不思議設定はありません。この耳も着脱可能です。うーん、とりあえずはカブを育ててみましょう」


コメント:本物のケモみみじゃない、だと……

コメント:キャラが濃いのか、薄いのか


「まぁ、わたしのことはマレー熊をこよなく愛する一人の女だとわかってもらえれば十分だよ……あ、ねぇーなんか釣りざおもらえたんだけど!」


コメント:きたわ、このゲームの釣り苦手だった

コメント:他ゲーとは訳が違うぞ


「あ、釣れた。またきたきた。よし、二匹目楽勝~♪ 釣りができるゲームって

神ゲー多いよねっ」


コメント:釣り=神ゲーは同意

コメント:なんかうまくね?ミスりなし?

コメント:ほんとに初めて?


「初めてって最初に言ったじゃん! マレ熊ウソツカナイ」


コメント:ゲームに自信ネキか


「いやいや、ゲーム下手ネキです。アクションとかFPSとかな~んもできん!」


コメント:じゃあ今後FPS配信とかはなし?


「う~ん、あんま考えてないね。あ、なんか村の上の方にダンジョンみたいのあるんだけど」


コメント:出た炭鉱

コメント:オレ農場ほったらかして炭鉱にこもってた

コメント:ここ楽しいよな


「え~行きたい! あ、けどそろそろ配信時間終了です。ダンジョンはまた次回!」


コメント:いや唐突

コメント:てかマレ熊初配信にしては落ち着いてるし、前世あり?


「あ~マレ熊の前世はね」


コメント:エッ

コメント:答えるんか


「中世の魔女狩りの犠牲となった女性です。じゃあ、みんなまたね~」


この配信は終了しました。


「あ~楽しかった♪ 次はどんな配信にしようかな」


 五人の視聴者に大きなハテナを残し、マレ熊 茶子のゆったり配信生活は今はじまったばかり……




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