りある

@rrrri5555333

12月

移りゆく季節と群青

もう二度と眠らないこの都会


最終下校の見回り

かじかんだ教室

夕暮れのブレザー

物憂げなカーテン


つっこんだポケット

首のヘッドホン

赤いマフラー

見上げたネオン


喧騒

静寂


1人


あげたココア

机の横のリュック

さっきまであった2つ

この背中に1つ

からっぽの教室


ごめんね


冬のハート

こおりつくかいがら

白い息

背中の重み



からぶった右手

のばしかけた右手

つかみたかった右手

ほしかったぬくもり


文学的な日常

理性的な感情

不可能な意思疎通


いちばんになりたかったこころ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

りある @rrrri5555333

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ