#16 金属スライム?
パンダヒーローこと斎藤あやめは、なんとハーピークイーンを一発で仕留めてしまいました―。
「……あっ、
ハーピークイーンに向かって剣を投げ飛ばしたあやめは、呆気ない様子だった。
『は?』
『は?』
『は?』
『え』
『え』
『え』
『キター!!!』
『命中したぞw』
『一撃かよww』
『ハーピークイーンも一撃とは…』
『パンダヒーロー最強!!! パンダヒーロー最強!!!』
「はぁ……パンダちゃんって、ほんと一体どうなってるのよ……?」
地面へと降り立ったエルフも、拍子抜けた表情であやめを眺めていた。
な、なななな何なんだよこの強さは!?
ハーピークイーンを……深層のボスを
や、やっぱりこの前のドラゴンもブラフじゃ無かったんだ……パンダヒーローは
あやめハーピークイーンから刺さった剣を抜き取った。
剣を引き抜かれたハーピークイーンは、そのまま消滅してしまった。
「―あ、え、エルフさん! だ、大丈夫でしたか?」
「も〜パンダちゃん遅いよ〜。パンダちゃんずっと自分の世界に入ってたから、私けっこう疲れちゃったよ!」
「す、すみませんでした……。何か気がついたら、いつの間にかこうなってしまってて……」
「まぁ、でもいいや。でも、またパンダちゃんに美味しいところ持って行かれちゃったな〜ちょっと悔しい!」
楽しそうに談話する二人のSSSランク探索者を眺めながらアンチの男はひとり思った。
「俺、もう探索者……辞めよう。住む世界が違い過ぎるわ……」
★☆★☆
―翌日。
斎藤あやめは、何故か
「やったー! 今日は久しぶりに
そう……あやめは本日、久しぶりにひとりでダンジョン攻略を行う予定なのだ。
「エルフさんから今日は用事でダンジョン攻略に行けないって連絡あったし、昨日のダンジョン配信でまたフォロワーとチャンネル登録者数もいっぱい増えたし、動画再生数も順調だし……もう最高過ぎる!!!」
あやめはダンジョン前でひとりノリノリでダンスを舞っていた。
「あぁ……もしかしてこれが
あやめは天に祈りを捧げ感謝した。
「…ありがとうございます神様! 私、斎藤あやめは陰キャを卒業出来る日が来るかもしれません……」
―さてと。
あやめはカメラをライブ配信へと切り替えた。
ライブ映像に切り替えた瞬間に、続々と入場者とコメントが流れ出した。
『乙』
『乙』
『乙』
『お疲れ〜』
『あれ、今日パンダひとり?』
パンダヒーロー「み、皆さん、こんにちは〜! はい、今日は私、久しぶりのひとりダンジョン配信でーす!」
何処と無く、いつもより嬉しそうなあやめだった。
『今日はひとりか』
『久しぶりじゃね?』
『なんか懐かしいわ』
『たまにはいいんじゃね』
『パンダはひとりの方が面白い』
おっ? さすが私のリスナーさん達ですね。
そうなんだよ、私はやっぱりひとりの方が気楽でいいんだよ〜!!!
「じゃ、じゃあ今日も張り切ってダンジョン配信して行きましょう!」
あやめは腕を上げながら、ダンジョンの中へとひとり入って行った―。
★☆★☆
―久しぶりのひとりダンジョン。
あやめはルンルン気分で歩いていた。
すると早速、モンスターが目の前に現れた。
…ん、あれはスライムかな? でもなんだろう……いつものスライムと
目の前に現れたスライムは通常の水色ではなく、
まぁ、スライムならどれも同じだよね……いつもの様に炎の魔法で蒸発させてしまおう……えい!
―ボッ!
キィーン
「……あれぇ?」
なんとスライムは、あやめの炎を
『おい』
『おい』
『倒せてないぞ』
『何やってんだよ』
『たかがスライムだろ?』
―お、おかしいな……いつもなら簡単に蒸発するはずなんだけど……。
あやめは今度はスライムに近づいて、剣を振るって攻撃してみた。
―バギィン
すると、あやめに攻撃されたスライムは吹き飛びそのまま消滅してしまった。
あっ! 今度は普通に倒せた。でもスライムって斬った時あんな
あやめは不思議そうにしながらも、ダンジョンの奥へと進んで行った―。
『なんかあのスライム変じゃね?』
『色も変だったよな』
『スライムなのに変な音したぞ?』
『レアなやつじゃないか?』
『もしかして……あれって
—————————
あとがき。
最後までご高覧頂きまして、ありがとうございます!
【次回】金属スライムとは一体!?
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