ようこそフラッシュバックカンパニーへ
流流
プロローグ
『フラッシュバックカンパニーへようこそ』
男はそう言った。
そう、私はトラックに轢かれそうになっていたところだった…
そのはずだった…
のだが、、、?辺りは真っ白な空間。おまけに目の前には変な白スーツを着た男が立っている。
混乱している。
本当に何が起きているのだろうか?
いくら頭を整理してもこんな変人が目の前に現れる状況になるとは思えない…。
自分はなぜこんな場所に居るのか、この男は何なのか、疑問が絶えずグルグルと頭に「?」が巡り目が回りフラフラしてくる。
わけも分からずいつも使わない頭をフル回転させて倒れそうになる。
目の前に佇んでいる男はそんな事は気にもせずずっと喋り続けている…
自分の脳内の処理でいっぱいいっぱいでなにも聞き取れていないが…。
なんだここはカオスか?
まあいい、まずは脳内を整理しよう。
自分はここに来る前どこに居た?
何をしていた?
何があってここに来た?
やはり思い出せない。何故なのだろうか?
頭がスッキリせず鈍く痛い。
何かを思い出したいのだが重い頭がこれを拒む。
「おーい、聞いてますかー?」
すっかり忘れていた目の前に佇む男に声をかけられる。そう言えばさっきから何か話していた…。
と言うよりこの男は何なんだ…初対面で普通に話しかけてくる。
そう言えばさっき男の話の中から地獄と聞こえたような……、ここは地獄なのか!?
そんな、、、死んだのか…?そうか、ショックだ…な。
死んだとしても天国が良かったな〜…
「話を聞きなさいよ、アナタは死んでませんって言ってますでしょう」
「ホントですか!?」
「えぇ、本当ですとも」と、男は笑う。
「良かったァ……」
「その様子だと本当に最初から話を聞いていなかった様ですね…………はぁ、、仕方ないですねぇ、では最初から」
『フラッシュバックカンパニーへようこそ』
『ここは死に際にたどり着く魂の休息地、まだ死を受け入れられない魂が行き着く場所です。』
『私はここの管理者。ここの囚人。ここの神。鬼と呼ばれる者。お気軽にお呼びください。』
『さて、生を掴むか、死を踏むか、それは貴方次第です。後悔のないように、どうぞご自由にお過ごしください。』
『さあ、魂の最後の輝きを…』
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