光色の量にくらんで

明鏡止水

第1話

外に出ると

まず玄関のひさしの影があって

それよりも先に熱量が体をじゅわじゅわと焼く

本当に焼肉される訳じゃ無い

すぐには汗が出ない

エアコンの効いた部屋にいたからだ

玄関を出て

すぐやっぱりなぜか汗をかく

額にはびちゃりとした汗の膜

目に垂れて入ったらしょっぱさのせいでしばらく悶絶する

それから歩く

熱が刺してくる

露出している肌は攻撃対象だ

いろが変わるまでうんと日焼けを押してくる

首筋にまで伝う汗

背中や胸の谷間

脚も全体

この汗の膜で

倒れる人がいるのだ

水分

ミネラル

塩分

取ろう


あれ?

いつの話だっけ?

ここ数日は、涼しい朝を迎えている

カーディガンが必要な日もあるくらいだ

来たのかな

光の熱量は

秋風の

讃歌となって

もみじを色づかせていくのでしょう

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光色の量にくらんで 明鏡止水 @miuraharuma30

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