光色の量にくらんで
明鏡止水
第1話
外に出ると
まず玄関のひさしの影があって
それよりも先に熱量が体をじゅわじゅわと焼く
本当に焼肉される訳じゃ無い
すぐには汗が出ない
エアコンの効いた部屋にいたからだ
玄関を出て
すぐやっぱりなぜか汗をかく
額にはびちゃりとした汗の膜
目に垂れて入ったらしょっぱさのせいでしばらく悶絶する
それから歩く
熱が刺してくる
露出している肌は攻撃対象だ
いろが変わるまでうんと日焼けを押してくる
首筋にまで伝う汗
背中や胸の谷間
脚も全体
この汗の膜で
倒れる人がいるのだ
水分
ミネラル
塩分
取ろう
あれ?
いつの話だっけ?
ここ数日は、涼しい朝を迎えている
カーディガンが必要な日もあるくらいだ
秋
来たのかな
光の熱量は
秋風の
讃歌となって
もみじを色づかせていくのでしょう
光色の量にくらんで 明鏡止水 @miuraharuma30
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
「天国」はわからない/明鏡止水
★6 エッセイ・ノンフィクション 連載中 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます