ネット、そしてカクヨムという場所は本当に素晴らしいですね。
こうして、こんな作品に出会えるのですから。
木曾義仲──源頼朝の従兄弟にして、頼朝に先んじて征夷大将軍に任じられた男。
その波瀾万丈の生涯が、同じ源氏の義経、そして範頼の手によって幕を閉じたことを、
意外と知らない方も多いのではないでしょうか。
本作では、義仲の言葉一つひとつに、“ただ勝つための戦ではない”という信念が込められていて、
中でも「兵は民である」という言葉には、深く胸を打たれました。
歴史の教科書では決して語られない、“人間の熱”と“土地の声”。
この物語には、まさにそれが息づいていると感じました。
緻密な史実考証と力強い描写に、心からの敬意を込めて。
素晴らしい作品を、ありがとうございました。